2017年3月31日金曜日

1131.「自己紹介が9割 出会いの「30秒」で、なぜ人生が変わるのか?」 立川 光昭

「自己紹介が9割」というタイトルの割には、自己紹介の話は4割位しか書かれていません。

自己紹介については、
「SWOTで自己分析して、弱みだった点を強みに言い換えて、自分のキャッチフレーズを作って挨拶する。」
という一行にまとめられてしまいます。

それ以外の内容については、どこかで聞いたことがある内容なので孫引きではないでしょうか。

一時間位でサラッと読めて楽しいのですが、やってみようとまで強くは思えませんでした。

2017年3月30日木曜日

映画:「テロ, ライブ」 主演: ハ・ジョンウ

開始早々、橋が爆破され話に引き込まれます。

そして、次々と出来事が起こるので目が離せません。

基本的に放送局の一室内で話が展開するのですが、モニターで現場中継や他局のニュースが映し出されるので空間の広がりを感じます。

犯人の恨みを軸に、主人公の挫折、離婚、裏切り、出世欲が絡まりあい、話に深みが出ています。

予想以上に面白く、あっという間に終わってしまうスリリングな映画です。

1130.「マルドゥック・スクランブル The 2nd Combustion 〔完全版〕 (ハヤカワ文庫JA)」 冲方 丁

シリーズの2作目です。

ボイルドとの死闘で深い痛手を負ったバロットとウフコックは、「楽園」で治療を受けます。バロットは、「楽園」の「もう一つの海」で自分を焼き殺そうとしたシェルの企みを解読します。

シェルの陰謀を打ち壊すために、シェルの記憶の鍵が隠されたカジノに潜入したバロット。記憶の鍵に近づくためにカジノの席につきます。

本作は、前作の銃撃戦から一転して、ギャンブルでの知識戦がメインになります。ポーカーやルーレットの情報が非常に詳しく、著者の実体験なのか取材なのか分かりませんが非常に驚かされました。

実父に犯されて娼婦に堕ち周りの顔色を伺って生きてきたバロットが、自らの意思で行動することを覚え自立し始める姿を描いています。

2017年3月29日水曜日

1129:E9.「Penguin Readers: Easy Starters SIMON AND THE SPY (Penguin Readers (Graded Readers))」 Elizabeth Laird

駅は指名手配中のスパイを探す警察官で一杯です。

SIMONは、その駅で怪しい老婆とぶつかり、老婆ともども倒れてしまいます。散乱する2人の荷物。

SIMONは、電車の出発時間が迫っているため慌てて荷物をカバンに詰め込みます。
一緒に老婆の手紙も入れて列車に乗り込んでしまいました。

老婆は手紙が無くなっていることに気づき、SIMONを追って列車に乗り込むのですが。。。

初めから結末が分かってしまう内容ですが、テンポよく読み終えることができます。


2017年3月28日火曜日

1128.「代体」 山田 宗樹

車の修理中に他の車を貸し出すのが代車。人類は、体の治療中に意識をロボットに移し替える「代体」という技術が開発しました。

意識がない体を治療することで治療効率が上がり、意識を持ったロボットはいつものように仕事もできることで徐々に利用が広がっていきました。

喜理川は肺の悪性腫瘍のために代体を利用します。当初成功すると思われていた手術が失敗し、喜理川の肉体は死亡しました。代体のエネルギーは31日間しかもたず、それを超えると意識も消滅してしまいます。

喜理川は失踪しロボットが山中で発見されますが、彼の意識データは代体に残っていませんでした。喜理川の意識はどこへ行ったのか。さらなる大きな企みが発動していきます。

人間にとって意識とは何か、意識と肉体はどういう関係なのか、自分とは何者なのかを問いかける作品です。



2017年3月27日月曜日

1127:E8.「Pele CD Pack (Book & CD) (Penguin Readers (Graded Readers))」

ブラジルの偉大なサッカー選手、ペレの自伝です。

「ペレ」って本名ではなく、子供の頃のニックネームなんですね。
その由来は、本人も知らないそうです。

ペレの名前は知っていましたが、その偉業については全く知りませんでした。本書で初めて知って驚きました。

晩年には選手としてアメリカへ渡り、アメリカのサッカー界を変えたそうです。ジーコが晩年に日本に来て日本のサッカー界を変えたのも、ペレの後を追ったのかもしれません。

2017年3月24日金曜日

1126.「マルドゥック・スクランブル The 1st Compression─圧縮 〔完全版〕」 冲方 丁

舞台は近未来。世界は上層と下層に分断されています。

美少女の娼婦バロットは、賭博師シェルに囲われて生活していました。
いつものように車中で情事に及んでいると、突然、車内に監禁され、車ごと爆破されます。

偶然、近くにいたウフコックとドクターに助け出され、溶けた皮膚を軍用人工皮膚に異色することで一命を取り留めます。

「なんで私が・・・」と理由がわからないバロットですが、そこには明確な理由があり、その秘密を隠すために、バロットは命を狙われることに。

ミステリーとアクションが融合したSF小説です。

2017年3月23日木曜日

1125:E7.「Penguin Readers: Level 1 GIRL MEETS BOY (Penguin Readers, Level 1)」

Donnaは、休暇を過ごすスペインへ向かう船上で、素敵な少年、Markと目が合います。

船のクラブでその少年にダンスに誘われ有頂天。ところが踊っていたのはMarkの弟で、2人を見ていたMarkは悲しげな顔をしてクラブを立ち去ります。

ショックを受けたDonnaは、少年と再会できるのでしょうか。

教科書に乗っているような文法のフレーズが繰り返し使われるので、基本的な英語の勉強になります。

DonnaとMarkの側からそれぞれ心理が描写されるので、とても面白いです。
最後に明かされるMarkの弟の企みが粋です。

2017年3月22日水曜日

1124.「お金の不安がなくなる 50歳からの「満足」生活」 菅井 敏之

お金に関する部分は前作の「年収300万円でもお金の心配がなくなるたった1つの方法」 と重なります。

お金の部分にはあまりページが割かれていないので、そちらのテーマは前作を読んだ方がよいでしょう。

本作は読者層を50代に絞り、お金以外の仕事や生きがいにも幅が広がっています。

著者自身の失敗談などにも触れられており、親しみやすい内容です。

著者は48歳で銀行を退行し、アパート経営で生計を立てていました。2年程仕事がなかったそうです。

収入があっても仕事がない人生は空虚なようです。そこから喫茶店を経営し、お店の宣伝にと出版した本がベストセラーになりました。

50歳過ぎたら、安定した収入とやりがいある仕事の両輪が必要ですね。

2017年3月21日火曜日

1123:E6.「Easystart: Lucky Break: Easystarts (Pearson English Graded Readers)

タイトルの「Break」とは、骨折のことです。

トムはアメリカンフットボールの試合中に足を骨折してしまいます。有望な選手ですがしばらくアメフトができなくなってしまいました。

暇を持て余したトムは、気晴らしに映画を見に行きます。すると、たまたま映画館に舞台挨拶のために出演者がやってくるところでした。

トムも主演女優の方へ押し出されます。その時、トムは後ろから押され、骨折していたトムは転倒して・・・。

ちょっとしたエピソードの短い話です。読んでいてクスッと笑えます。

2017年3月17日金曜日

1122.「室町無頼」 垣根 涼介

室町時代を舞台にした歴史小説です。

著者はこれまでアクション小説、ビジネス小説で傑作を量産してきましたが、最近では歴史小説の分野に範囲を広げています。

私は歴史公証に詳しくないのですが、かなり調べられている感じがします。歴史小説の分野でも文体に違和感がなく、自然に書かれています。

歴史を舞台にしながら、元々の強みであったアクションやビジネスも盛り込まれていて飽きさせません。

本書は、才蔵、道賢、兵衛、芳王子の四人の生き様を軸に、腐敗して堕落した室町末期の激動を描いています。

2017年3月16日木曜日

1121:E5「Mikes Lucky Day CD Pack (Book & CD) (Pearson English Readers, Level 1)」DUNKLING

MikeがJenniferに一目惚れしてデートに誘う話です。

しかし、Mikeはデートの待ち合わせ場所へ向かう途中、財布を忘れたことに気づいて家に取りに帰ったことから、歯車が狂いはじめて・・・

他愛のない話しですが、「そういうことってあるよね」と共感できます。

楽しく読み通せる本です。

2017年3月15日水曜日

1120:E4.「Pete and the Pirates」 Stephen Rabley

Peteは両親と一緒にカリブ海へ旅行に来ています。

金属探知機で浜辺を捜索してみると、古びたナイフを見つけます。そんなPeteを見つめる白髪の男。

歴史が嫌いなPeteが歴史好きになった理由は・・・

簡単な英語と短い文章で読みやすいです。挿絵もきれいなので場面をイメージしやすいです。

2017年3月14日火曜日

1119.「本当に賢い人の 丸くおさめる交渉術」 三谷 淳


弁護士が書いた交渉術の本です。
著者の実体験から書かれているので、実際に効果があった内容だと思います。

ただ、私には「丸くおさめる」というより「丸めこむ」のように感じられました。

書かれている交渉術のベースは、
「◯◯してくれたら、◯◯してあげるよ。」
といったものです。

「一緒に映画を見てくれたら、パンケーキの店にも行けるよ」
とデートに誘う。
「5%値下げしてくれたら、15トン仕入れるよ」
と値下げを飲ませる。

条件で相手を釣ることがベストの手段とも思えませんでした。

これを、WinWin、三方良し、利他と呼んでいますが、違和感を感じました。

2017年3月13日月曜日

1118:E3.「The White Oryx CD Pack (Book & CD) (Pearson English Readers, Easystart) 」 SMITH

野生動物を保護するAbdullahとアラビアの動物の本を書く予定のMandyは、砂漠でオリックスの死骸を見つけます。

Abdullahは、密猟者がオリックスの母親を殺し、子供を連れ去ったのだと言いいます。2人は子供を救い出すために密猟者を追いかけますが・・・

200語という少ない単語ながらpoacher, rangerなどあまり見慣れない単語も混じり、勉強になります。

シンプルな話しですが、テンポよく読め、英文に慣れるにはよい本です。

2017年3月10日金曜日

1117.「お金が貯まるのは、どっち!?」 菅井敏之

お金について、とっても勉強になる本です。サラリーマンが勤務を続けながら資産を形成するというテーマです。

20代の頃に読んで実行すれば、50代には安定した経済状況を創れるでしょう。
私の20代にこの本があったら・・・。

「クレジットカードを持つなら2枚と4枚、どっち?」
「メガバンクと信用金庫、口座を開くならどっち?」
「定期保険と終身保険、お金が貯まるのはどっち?」
など、目からウロコの話しが満載です。

今からでも、取り入れていきたいと思います。


2017年3月9日木曜日

1116.「人生の悩みが消える自問力―――「5つの質問」と「自問自答」ですべてが好転する」 堀江 信宏

5つの質問に自省することで、悩み事が好転するという異色の本です。

5つの質問は以下のとおりです。

1.自分が得たい結果は何だろう?
2.どうして、自分はそれを得たいのだろう?
3.どうしたら、それを実現できるのだろう?
4.これは、自分の将来にとってどんな意味があるのだろう?
5.今、自分がすべきことは何だろう?

これらの質問に個別に答えるのではなく、一つの悩みに対して順番に答えていくことで悩みに対して前向きな対応ができるようになります。

色々な話しを盛り込まず、この基本質問を様々な問題に当てはめていくやり方を教えてくれます。そのため、言いたいことの的が絞りきれており、読者にテーマが伝わりやすいです。

日常生活でこの方法を意識して使うことで、思考習慣、行動習慣が変わり、悩み事が本当に消えそうに思えました。


2017年3月8日水曜日

1115.「50歳からの起業術 ~シニア起業と独立を成功に導く実践的ノウハウ61」 中野 裕哲

起業について、読みやすく分かりやすい本です。「50歳からの」とありますが、特に年齢に関係なく、30歳からでも、60歳からでも役立ちます。

単なる教科書的な一般論ではなく、実際に独立した人の体験例などもあり、各論で語られています。そのため、読んでいて飽きないし、すごく実感が湧きます。

特に役立ったのは、「士業」の独立、融資・助成金の申請方法、個人事業主か法人化かという話です。

起業を考えている人には、読んで損がない本だと思います。

2017年3月7日火曜日

1114.「水鏡推理5 ニュークリアフュージョン」 松岡 圭祐

不妊バクテリア、核融合、シンカー・・・
またもや、聞きなれないトピックスを駆使して、想像もつかないミステリーが生み出されました。

本作も心理錯誤を用いた、すごいトリックが仕組まれています。

しかも、1つ目のトリックだけで話を完結させても、一冊の本としては十分なのですが、それをあっさりと見せ玉にして、2つ目のトリックへと引き込んでいきます。

短い間隔で質の高い話が出版されているこのシリーズ。「探偵の探偵」に続き、近いうちにドラマ化されるのではないでしょうか。

2017年3月6日月曜日

1113.「世界一速く結果を出す人は、なぜ、メールを使わないのか グーグルの個人・チームで成果を上げる方法」 ピョートル・フェリークス・グジバチ

著者のピョートルさんとは、経営コンサルタントの石原先生の勉強会でお会いしました。ソ連崩壊後のポーランドの急変について非常に流暢な日本語で会話し、大変驚かされました。

本書は非常に実用的な書で、多くの人が取り入れることができ、効果を感じられるヒントが満載です。

私はマッキンゼー流のロジックツリーやロジカルシンキング、MBA講座のSWOT分析などのフレームワークが、ビジネスを作っていくのに本当に使えるのか、疑問に思っていました。コンサルティング会社のセールスツールではないかと疑っていました。

著者は、これらをコンサルティング会社のアカウンタビリティ(説明責任)を果たすための開発ツールであり、ベンチャーの立ち上げには使えないと断定します。つまり、説得材料であり言い訳ですね。非常に腑に落ちました。

さらに、パーティーでの人脈形成のための立ち振舞、大学院に通わない勉強方法、名刺交換した人との人脈形成術など、ずっと考えていたテーマに有益なヒントを得ることができました。

2017年3月3日金曜日

1112.「ここに気づけば、もうお金には困らない」種市勝覺

空海密教を元にしたお金の考え方です。面白い切り口ですね。
身(行動)、口(言葉)、意(意識)を考え、特に意識に注目しています。

お金は喜びを交換するための道具であり「喜び」=「徳」だから、良いことをして「ありがとう」を集めるとお金が集まるという考え方です。

資格なども取ることが目的ではなく、資格を使って「こういう人たちをこうゆうふうに喜ばせることができました」という実績が大切です。

お金の流れは、①やってくる②とどまる③離れていくの3つなので、お金を喜んで使い、喜んで貯めて、喜んでお金を得ることが大切とのことです。

2017年3月2日木曜日

1111.「50代からの独立・転職は、あなたが思っているより上手くいく: 成功に導く7つのヒント」 大澤 信一

50代で独立・転職した6人と40代で転職した1人の成功事例集です。

そのうちの1人の中澤さんがリクルートOBだったので、元リクの私は興味を持って読みました。

中澤さんは、1989年に住宅情報事業部に移動になり、1900年から編集長を務められていたので、丁度、私がリクルートに入社した時期と重なっています。

私は新入社員で地方配属だったので、お会いしたことがありませんでした。中澤さんはリクルートで学んだマーケティングを活かして、地元山口県で新規事業を立ち上げて成功されました。

7人のうち、独立した方は3人。そのため、独立開業のヒントにするには少し弱い気がします。ただ、企業勤務時代に得たノウハウが、独立に役立つことは勉強になりました。

最終章の独立・転職のヒントのなかでは、「アウトプット」の重要性に納得しました。
1.「アウトプット」することにより、自分の知識、ノウハウ、人脈が「棚卸」できる。
2.ホームページ、ブログは少し手直しするだけで自分を売り込むマーケティングツールになる。
3.アウトプットで他者と議論することができ、新しい価値観が生じる。

まさにその通りで、自分でもアウトプットを増やしていきたいと思いました。


2017年3月1日水曜日

1110.「倒れるときは前のめり」 有川 浩

著者初のエッセイ集です。
タイトルは、坂本龍馬の言葉で著者がサインを書く時に好んで書いているそうです。

開けっぴろげな素顔と、独特の視点がとても面白いです。

湊かなえさんと仲がよく、同年代で2人とも阪神・淡路大震災に被災したそうです。被災者としての本音は、「同情するより金をくれ」です。

多くの国民が被災者に同情し、経済活動を自粛しましたが、かえって迷惑だったようです。そのことにより、日本国内の消費が抑制されてしまい、お金が循環しなくなり、被災地に一番必要なお金が回らなくなってしまいます。

当時、すぐ横の大阪は震災後も何の変わりもなく、元気に庶民が物を買っているのをみて、すぐにああなれるんだと励みになったそうです。

同情することが人間として優しいことのように思えますが、他人の不幸に引きづられず自分は元気でいることが、巡り巡って困っている人を助けることもあるのだなと思いました。