2017年11月30日木曜日

1145.「マルドゥック・ヴェロシティ2 」 冲方 丁

2巻目ですが間延びせずスリリングさが継続しています。

謎が少しづつ解き明かされていくに従い、マルドゥック市の腐敗の深さも明るみに出てきます。

敵役のカトル・カールのメンバーの異形さ、異常さも際立っており、戦闘シーンも独特の文体でスピード感をもって描かれています。

性交渉するとウイルスで相手を殺してしまうナタリアと、主人公ディムとの恋愛感情も複雑です。

飽きさせずに読ませ、最終巻への期待が高まります。

2017年11月29日水曜日

1144.「堀江貴文 人生を変える言葉」 堀江 貴文

ホリエモンの過去の書籍から抜粋したホリエモン名言集です。

特にホリエモンに心酔しているわけでも、ホリエモンのようになりたいと思っているわけでもありませんが、良いことを言っているなと思います。

すべてが信じられるわけではないですが、参考にできる言葉が沢山あります。

例えば、「ブログ執筆は問題の消化作業」、「情報は、ただ浴びればいい」などは、その通りだなと納得しました。

何かしら、自分の生き方のヒントになる本です。

2017年11月27日月曜日

1143.「新版 国民のための日本建国史 神武東征から邪馬台国「謎」の時代を解き明かす」 長浜浩明

私は近現代史には興味がありますが、古代史には全く興味がありませんでした。その時代の話は、古事記や日本書紀の解読が主なのであまり面白くないのです。

そんなことで、本書を読むのも気乗りしなかったのですが、読み始めたら結構面白い。もちろん、記紀についての解読もありますが、それだけではなくDNA鑑定や発掘なども絡めて解説しているので、真偽のほどがわからない記紀が裏付けされていきます。

特に面白かったのは、日本人と朝鮮人、中国人は全く別の人種であるということ。これまでは弥生時代に朝鮮半島から人が流入し混血して増殖したため日本人の祖先は朝鮮人だという説もありました。

ところが本書では、DNA鑑定により日本人は、朝鮮人、中国人とは染色体が全く異なるため、別の人種であると立証されました。さらに、言語学からも日本語と朝鮮語、中国語は全く別の言語体系であるため、同一人種であることはないと裏付けられました。

日本人は独自の人種で独自の文化を育み、天皇を先祖に持つ類まれな民族であることが分かりました。

2017年11月24日金曜日

1142.「柔軟心をつかう習慣―思い込みにさようなら」 植西 聰

禅では、柔軟心と書いて「にゅうなんしん」と読むそうです。

そのためには、人の意見を聞く、街へ出る、異分野の人と交流する、新しいことにチャレンジするなど、様々なアイデアが紹介されていあす。

あまり目新しい内容はないのですが、うまくまとまっています。

2017年11月22日水曜日

1141.「満月の泥枕」 道尾 秀介


主人公の二美男はどうしようもない男で、読み始めは話に入っていけるかなと疑問でした。読み進めて過去が分かっていくと、どうしてどうしようもなくなってしまったのかが明らかになり、何だか理解できてきました。

アパートの住民から結構好かれている様子から根がいい人間であることが伺われます。

ある不幸な出来事をキッカケに、自分に罰を与えて落ちぶれていった二美男は、義母に疎ましがられた兄の娘と一緒に暮らしています。

二人を中心とした荒唐無稽なドタバタ劇が演じられます。

子どもがいることは当然で、時に疎ましく感じる親たち。しかし、子どもを突然失ったときにそのかけがえなさに気づき後悔するものの、もう元には戻れない。

子どもを育てることは、実は親を幸せにすることだと気づかせてくれました。

2017年11月21日火曜日

1140.「くたばれパヨク」 千葉麗子

左翼に対して抱いていた疑問について、明確に言語化してくれました。

「自分の生まれ育った国の悪いところばかり見ていて、幸せになれるのでしょうか?」

「新しいことだけが格好良いという幻想の行き着く先にあるのは何でしょうか?」

正にその通りだと思います。この2つの質問に対する答えが提示されていないように感じます。

芸能界やマスコミへの左翼の浸透は深く強いようです。そして、在日ネットワークも。今年の紅白歌合戦に日本デビューわずか半年の韓国女性グループが出場するのも関係あるのでしょうか。

教育現場への左翼の浸透にも驚かされました。「学童保育」という呼び名が共産党用語だそうです。学童の指導員にも左翼が入り込んでいて、子どもたちを教育しているのだといしたら、非常に恐ろしいことです。

2017年11月20日月曜日

映画「百瀬、こっちを向いて。」 早見あかり

原作と大筋で似ていますが、相沢が小説家になったこと、百瀬の家が貧しいこと、ラストシーンなどが異なり、似て非なるものになっています。

相沢が主人公ながら、早見あかりの可愛さを描くために百瀬のキャラクターの小悪魔的なところが強調されています。そのために、ストーリー自体の魅力が失われてしまっています。

小説では爽やかだった「百瀬、こっちを向いて。」というセリフが、映画では相沢の泣き言になってしまい、気持ちが悪いです。

ラストもモヤモヤして終わりました。

1139.「百瀬、こっちを向いて。 」 中田 永一

映画の原作になった短編小説です。

「百瀬、こっちを向いて。」は、70ページの短い話。よく映画にできたと感心しました。

短編小説ですが、エピソードが簡潔に過不足なく書かれており、話に充分な厚みがあります。

映画独自の百瀬が貧困な設定がないので、女子高校生らしい素直さがよく出ています。

小説の中心は相沢で、百瀬、宮﨑、徹子により相沢の成長が浮き彫りになっています。

ラストの「百瀬、こっちを向いて。」のセリフと、百瀬の反応が可愛らしく爽やかな読後感があります。

2017年11月16日木曜日

1138.「超ノート術 成果を10倍にするメモの書き方」 佐藤ねじ

ノートを1軍と2軍に分け、日頃気付いたことは2軍ノートに記載し、たまって来たら1軍ノートにまとめるという方法は、有益だと思います。

私はA4の裏紙にメモ書きしてクリアファイルに入れ、貯まった来たらA4ノートにまとめています。「0秒思考」をベースにしていますが、考え方は、この本のやり方に似ています。

著者は、1軍ノートを8分割してまとめています。考えを深める時は、マインドマップとマンダラチャートを組合せたマインダラというやり方をしているそうです。

アイデアのまとめ方として、自分のやり方の有効性に自信が持てました。

ただ、先日、著者の講演を聞きましたが、現在は、iPad proを使っていて、ノートは使っていないそうです・・・

2017年11月13日月曜日

1137.「マルドゥック・ヴェロシティ1」 冲方 丁

マルドゥック・スクランブルの続編にして、それ以前を描いた作品です。

マルドゥック・スクランブルで主人公のバロットと死闘を演じた敵役のボイルドが誕生するまでの話です。

一作目の敵役が主人公なので、あまり感情移入もできない出がらしの話かと思っていましたが、予想外に面白いです。

戦争で半死半生の重症を負った兵士に最新鋭の科学技術を投入して特殊技能を持つ肉体に改造された戦士たち。戦争が終わったために用無しと見做され殲滅が命じられましたが返り討ちにします。

戦争という仕事がなくなった彼らは、マルドゥック市において証人を保護するという任務につきますが、次々と異常な殺人が起こり・・・

ボイルドは肉体改造を受け眠らない鋼鉄の男となりますが、覚醒剤中毒の後遺症でフラッシュバックを繰り返します。そして、数々の殺戮に遭遇することで抑えていた虐殺の欲望に囚われていきます。

敵グループも非常に強力かつ残忍でエッジが立っており、異常さが際立ちます。一巻ではその存在が明らかになりつつある状況で、二巻以降の本格的な対決が楽しみです。

2017年11月10日金曜日

1136.「それでも反日してみたい」はすみとしこ

現在社会をスタイリッシュなイラストで風刺しています。

深刻な内容が可愛いイラストで表されているところが非常に面白いです。

政治がよく分からない世代でも充分理解できるのではないでしょうか。

一応知っていた事件の内幕が明かされます。

  • 慰安婦像は慰安婦死亡後の新たな集金システム
  • 国連特別報道者は職員でなく単なるボランティア
  • 左翼に乗せられた学生団体の学生に就職先がない

気軽に読めて、深く考えさせられる本です。

2017年11月8日水曜日

1135.「怖い絵 泣く女篇」中野 京子

「怖い絵」展を見に行くために種本を勉強中です。本書は3部作のうちの「泣く女篇」。左の「レディー・ジェーン・グレイの処刑」が掲載されています。

普段は美術館へ行っても、何となく絵を見て「綺麗だな」と思う程度です。たまに音声ガイドを借りますが、それで分かるのは、絵の構図、色彩、描かれた時代背景等です。

本書の内容は、絵に描かれたシーンの意味や登場人物達の人間関係、絵からは分からない残酷なストーリーです。

それらが一体となり、なぜこの美しい絵が怖いのか、段々分かってきます。本書を読んだ後は、それまでボーと見ていた絵の奥深い意味を知り、これらの絵の見方が変わってきます。

2017年11月6日月曜日

1334.「悲しいサヨクにご用心!2017/9/7 倉山 満、 杉田 水脈、千葉 麗子

右翼と目される3人の対談です。
左翼批判だけの本ではなく、日常の政治問題について語っています。

右翼であろうと左翼であろうと根本には愛国心があるべきですが、著者の言うように日本の左翼には愛国心がなく、反日的に見えます。自虐史観からでしょうか、日本的な事はことごとく否定するように感じます。

そして、自民党政権がやることは全て悪いと否定し、批判することが暴走(?)に歯止めをかける正義だと信じ込んでいるように思えます。

米軍撤退、改憲反対、自衛隊解体、天皇制廃止を叫びますが、それで日本をどう守るのかと言えば、話し合えば解決するとか、憲法9条があるから外国はせめて来ないとか、日本が攻撃されたら国連が守ってくれるとかいった幻想に浸っているように思えます。

自分の国は自分で守れる、強力な軍事力を持って中立を保つスイスのような国になるべきだと思います。

2017年11月2日木曜日

1333.「希望の日米新同盟と絶望の中朝同盟: フェイク・ニュースの裏側にある真実」 藤井 厳喜

本書は難しいテーマを分かりやすく解説してくれます。

日本の新聞では伝えられない政治と外交の真実の姿がよく分かります。著者の予測は意外ではありますが、きちんとした根拠に基いており、かつ著者の過去の的中率からしても信頼がおけるものです。

日本のメディアが伝えるトランプ大統領の姿とは全く異なり、アメリカ経済をしっかり立て直しているようです。そして、外交にもよく目配りしてオバマ大統領が崩してしまった中東諸国との関係も再構築できているようです。

中国はバブルに突っ走っており、突然死が避けられないようです。韓国は親北化がすすみ、にわかには信じられないのですが、北朝鮮を中心とした統一が進むと見られております。

この状況下で、日本はビジネスを主として中韓から撤退し、軍事面、外交面で守りを固め、予想される朝鮮からの難民に備える必要があると思いました。