2016年1月10日日曜日

818.「野球部あるある 新装版」 菊地選手

2011年に出版され、一時ブームとなり「あるある本」ブームを巻き起こしました。しかし、初版は、ある問題により増刷されることなく絶版となってしまいました。

出版社が代わり記事が追加されて、新装版として再登場です。

私は野球部員ではなかったのですが、読んでいてクスッと笑える話が満載です。野球部員だったら爆笑でしょう。

学校名あるある①
「明大中野八王子って、結局どこだよ!」という会話が飛び交う(東京限定)。

学校名あるある②
「東村山西って、結局どっちだよ!」という会話が飛び交う(東京限定)。

の2つが気に入りました。


2016年1月9日土曜日

817.「きのうの影踏み」 辻村 深月

日常生活に潜む、ちょっとゾクッとする怪談集です。

さい銭箱に”消したい”人の名前を書いた紙を投げ込む十円参り
うわさの出所を地図にする噂地図
子供を交通事故でなくした緑のおばさん

背筋が凍るとか、ページをめくるのが嫌とかまでは怖くはないが、話のきっかけがよくある話なので、身近に感じます。

しかし、その先がおかしなことになっていきます。その現実と幻想の境目が実にスムーズであり、そうなると、こういうことって実際にあるのかもと、恐怖を実感します。


2016年1月8日金曜日

816.「メグル」 乾 ルカ

「あなたは行くべきよ。断らないでね。」

大学の学生部へアルバイトを探しに行った学生たちは、奨学係のユウキからこう言われます。紹介されたアルバイトはいずれも奇妙なものばかり。
遺体の手を一晩中握る
病院のコンビニの棚卸し
犬のエサやり
作られた料理を食べる
庭の囲い外し

学生たちはあまり気乗りしないものの、アルバイト料に惹かれて、しぶしぶ働きます。

それぞれの仕事には、実は秘められた意味があり、その意味に気づいたときに、学生たちが抱えていた深刻な悩みにも影響を与えます。

人間の寂しさ、恨み、傷、心残りという心理がアルバイトで明らかになり、そして癒やされていく、面白い小説です。


2016年1月7日木曜日

815.「逆境経営―――山奥の地酒「獺祭」を世界に届ける逆転発想法」 桜井 博志

2015年の12月初旬に、インターネットラジオの公開収録に参加しました。その時のゲストが著者の桜井さんです。

それまで「獺祭」という日本酒を知りませんでしたが、安倍首相がオバマ大統領に贈った山口県の有名な日本酒だそうです。

著者は、父親の急死により実家の酒蔵を継ぐことになります。当時、売上高が毎年、前年の80%という緩慢な業績悪化を続けていました。山口県の酒造のなかでは第4位で「旭富士」というブランドは知られていたものの、紙パックなどの工夫を凝らしても売上は浮上しませんでした。

そこで、著者は商品を大吟醸にしぼり、「旭富士」のブランドを捨てて、新たに「獺祭」のブランドを立ち上げます。そして、市場を山口県から東京、パリと切り替えて新たなブランドと市場の構築に挑戦します。

杜氏に頼らないで社員のみで製造し、業界の通説を打ち破って冬場のみならず一年中生産するなどの改善により、「獺祭」はあらたな顧客を創造していったのでした。

本書から、日本の文化や伝統に自身を持てない日本人は、外国へいっても通用しないことに気づきました。

さらに、日本の強みは「改革」ではなく「改善」、つまり自己変革し続ける「保守」であると感じました。それまでの伝統をすべてひっくり返す「易経革命」でなく、少しずつ改善し続けていくことと思いました。

2016年1月6日水曜日

814.「断末魔の中国経済 韓国・台湾まとめて無理心中」黄 文雄

「これからは中国の時代」と、中国語学習を勧める人がいますが、そもそも「北京語」が中国国内で普及していません。

蒋介石も鄧小平も「北京語」を話せなかったそうです。そんな中国の一地方語を学習するメリットはあるのでしょうか。

中国経済は、経済人、財界人にも知ることが難しいそうです。なぜなら、中国では経済は政治の一部であり、文化、芸術、スポーツ、言語、宗教もすべて政治に一元化されているからです。

「中国では、みずから「技術開発」の努力をするよりも、パクリか、「商標ゴキブリ」が世界にその名を知られている。業者と政府が結託して世界の有名ブランドの「商標」を先に登録し、中国で生産するか、外国企業にその商標を売る」と著者はいいます。確かに、日本の特許公開公報を中国で出願したり、「クレヨンしんちゃん」といった日本の商標を中国で出願することは日常茶飯事です。

とはいえ、こういった短期的な利益を追い求めた結果、技術的な蓄積はなく、中国で信頼されるブランドも育っていません。人件費が上がっている現状で、外資が生産を他国へ移したら、もはや回復する術はないと思います。


2016年1月5日火曜日

813.「紛争輸出国アメリカの大罪」 藤井 厳喜

最近では、オバマ大統領が
「アメリカは、もはや世界の警察官ではない」
とわざわざ発言したために、
中国は南シナ海で人口島を作り、
シリアは化学兵器を使用しました。

ウクライナでも情勢を読み違え、クリミア半島がロシアに併合されました。

「アラブの春」に陰で協力し、そもそも民主主義がない国々で革命を起こした結果、無政府状態となり、イスラム原理主義の台頭を許しました。

アルカイダは、アフガニスタンでアメリカが支援したロシアに対するゲリラ勢力が元ですし、
ISISは、アメリカが解体したフセインのバース党が多くを占めています。

日米戦争をはじめ、世界の大きな紛争のきっかけの多くがアメリカが作っていることがよく分かりました。


2016年1月4日月曜日

812.「ブラック・デモクラシー 民主主義の罠」 藤井聡、 適菜収

「まっとうな熟議に耐え得ない意見を持つ者」は、何よりもまず「多数決」こそが崇高なるものだと主張しつつ、あらゆるまっとうな議論を封殺しにかかるそうです。

さもなければ、彼の意見が如何にレベルが低く、稚拙で嘘にまみれたものかが、一瞬にしてばれてしまうからです。

そして、以下の4つの振る舞いを忠実に繰り返していれば、デモクラシーを真っ黒なものに仕立て上げ、邪悪なものであろうと何であろうと、政治的正当性を付与することに成功します。
1. 多数決崇拝
2. 詭弁
3. 言論封殺
4. プロバガンダ

大阪都構想の住民選挙において、日本維新の会(当時)は、これを巧妙かつ執拗に行い、当初は大きく離されていた賛成票を、僅差にまで持ち込んだのでした。

1. 多数決崇拝:議会で否決されても、住民投票がすべてと選挙に持ち込む
2. 詭弁:住民投票で勝っても実際には大阪都にはならず、単に大阪市が5つに分割されるだけだった
3. 言論封殺:詭弁を暴いた大阪大学の藤井教授がテレビに出演できないよう、放送局と国会で圧力をかけた
4. プロバガンダ:政党交付金のうち5億円を宣伝広告に使い、橋下行政の実績を過大に認識させた

非常に大衆の心理をうまくコントロールしたと思います。
大阪都構想は、「これが最後です」と煽ったにもかかわらず、否決されました。
しかし、おおさか維新の会は、前言撤回して、再度、大阪都構想を実施しようとしています。

今後の動きに注目です。

2016年1月3日日曜日

811.「渡邉哲也のポジショントーク未来予測法 「経済の先行き」「世の中の動向」がなぜこれほど明確にわかるのか」 渡邉 哲也

ポジショントークとは、自分を有利にするためにする発言です。

人がするすべての言説は自己の利益を目的にしています。よって、すべての言説はポジショントークであるということになります。

ポジショントークを読み解く基本的な視点は、「その発言によって誰がどのように利益を得るか」ということです。

「この人は、なぜこんな言説をしているのか」を考えれば、そこに何らかの利益が絶対あるはずだからです。

こういった発想をしたことがなかったので、よい視点を得ました。こういう観点で発言の真意を探ってみたいと思います。

2016年1月2日土曜日

810.「優れた社長は、コンサルタントをどう使うのか?」 五藤 万晶

著者は、ダイナミック・コンサルタントという独自の概念を提示しています。これは、ある分野に特化した専門コンサルタントのことを表し、一般にイメージされる従来型の経営コンサルタントと区別しています。

本書では様々な事例を紹介し、社長が自社の課題を解決するためにコンサルティングを導入して成功した例、失敗した例を解説しています。

失敗した例では、コンサルティングの目的が不明確なままスタートしてしまい、組織風土が壊されてしまったり、売上は上がったもののコンサルタント自身がその会社の商品を売っていたため、営業社員が依存的になったしまったりしました。

成功した例はコンサルティングの目的を明確化し、依頼するテーマを絞ったうえで、そのテーマを社員が自律的に運営する仕組みを作るというものです。

コンサルティングを導入する際には、経営課題を明確にし、依頼するテーマを限定して、その分野の専門コンサルタントに依頼することがポイントと分かりました。

2016年1月1日金曜日

809.「若返ったゾ! ファスティング」 船瀬 俊介

ファスティングとは、明確な定義はありませんでしたが、断食や少食をいうようです。

断食や一日一食にすると体重が減り、毒素なども排出されて健康になるという考え方です。

本書では様々な体験談が紹介され、非常に興味深いです。特に科学的根拠は示されていないのが惜しいです。

ファスティングをすると、最初は体調が悪化し、それから陽転反応が出るとのことですが、素人には真偽のほどが分かりません。

完全な断食までしなくても、一日一食で効果がありそうなので取り入れてみたいです。