2013年12月8日日曜日

190.「新商標教室」 小谷 武

商標について、非常に丁寧に解説されています。

豊富な審決と判決の蓄積から、実態に則した商標論が語られています。

長年に渡る審決と判決を独自の観点から分析、データベース化し、その情報を基にした説明は、他者の追随を許さないものと思われます。

特に、商標の社会通念上の同一についての部分が大変勉強になりました

2013年12月6日金曜日

188.「輝天炎上」 海堂 尊

「螺鈿迷宮」の続編。
他の方の書評を読むと、「螺鈿迷宮」を読んでおくのは勿論のこと、「ケルベロスの肖像」も読んでいた方が更に楽しめそうです。

前半は、天馬と冷泉のやりとりがライトノベルのような雰囲気でラブコメを読んでいるような感じになります。
中盤から桜宮家の復讐劇が始まり、事態が一転緊迫してきます。

後半はその中盤の出来事を裏から見たような作りになっており、結末に向けてテンポよく話が展開していきます。

結末ははっきりと書かれていませんが、明るさを感じさせる終わり方で読後感がいいです。

189.「月3万円ビジネス」 藤村靖之

月3万円ビジネスは、暇な時に空いた場所でやります。

月3万ですから暇だらけ。上手に組み合わせれば、いくつものビジネスを併行できます。

月3万円ビジネスを10個やれば30万円の収入になり、生活もできます。

借金をせず、営業経費をかけず、ネット売りや卸売りをしないで、少量を人脈で打っていくというビジネスモデルなので、利益は上がりそうです。

ただし、固定費用をかけない分、都会で専業というわけにはいかず、田舎で地元の人と協力しながらでないと出来なさそうです。
(青字部分は本書からの引用)

187.「1日1分 元気になる法則」 福島 正伸

「人は、うまくいかないことで試されたり、うまくいくことで試されたりする」
 人は、ものごとがうまくいかないときに、あきらめずに努力を続けられるか、本気でやれるかどうかを試されます。また、それとは逆にうまくいっているときにも、本気でやっているか、勝って兜の緒を締められるかどうかを試されているのです。

自分の体験を振り返っても、その通りだと思います。

弁理士試験になかなか受からなくて苦しかった時は、弁理士になりたいという決意の強さを試されていたのだと思っていました。
 また、逆に営業マンの頃、MVPを取ったりすると有頂天になり、周囲の人に傲慢になったり、将来に向けて新しい手を打たずに過ごしたりしました。
失意泰然、得意淡然ともいいますが、落ち込んでいるときでも普段通りに、うまくいっているときにも淡々としていたいものです。
 
いろいろな気付きが与えられて物の見方が変わったり、今、とても気にしていることが、実は大したことではないと思わせてくれる本です。

(青字部分は、本書からの引用です)

2013年12月5日木曜日

186.「なぜ「大学は出ておきなさい」と言われるのか―キャリアにつながる学び方」浦坂 純子

なぜ「大学は出ておきなさい」と言われるのか・・・その理由は、
①大卒者の方が高卒者よりも働く上で「一応は」有利だから、就職に際して門前払いをされるリスクが低いこと、
②労働条件のいい仕事や職業に就きやすいこと、③賃金が高いこと
とのことです。

 もうこれで、本書のタイトルに対する結論が出てしまっています(笑)。

 それ以外の部分では、①数学で大学受験した人は、大学でも高い学業成績を取り、生涯にわたって、より高い年収や職位を獲得できることなどが書かれています。

 日本標準職業分類についても触れられています。
平成21年12月版日本標準職業分類では740の職種があります。
私は弁理士ですが、弁理士という職業は、日本標準によると、

大分類 B-専門的・技術的職業従事者
中分類 17-法務従事者
174 弁理士

となります。

(青字部分は、本書からの引用)

2013年12月4日水曜日

185.「職業は武装解除」 瀬谷ルミ子

著者は、女性でありながらも世界の紛争地で武装解除プログラムを実施されている方です。

ご専門は、DDR。すなわち、
Disarmament:兵士の武装解除
Demobilization:動員解除
Reintegration:社会復帰
です。

子どもを洗脳し、軍のいいなりになる都合に良い「兵士」とするため、上官は誘拐した子どもを脅して自分の住んでいた村を焼き打ちさせたり、親や教師を殺害させたりする。こうすることで、子どもたちは帰る場所がなくなり、軍で過ごす以外居場所がなくなる。

小説「ジェノサイド」では少年が母親を犯し、映画「魔女と呼ばれた少女」では少女が両親を射殺する描写が描かれています。信じられないような話ですが、実際に行われているようで悲しくなります。

和平合意の際は、武装勢力が武器を手放して兵士を辞めることと引き換えに無罪にすると明記される。シエラレオネでも兵士たちは恩赦を与えられ、経済的に不満を抱かないよう一般市民として生きるために手に職をつける権利を得た。
一方で、家族を失ったり、身体に障害が残ったり、家を失い避難民となっている「被害者」に同じレベルの恩恵が行き渡ることはめったにない。加害者の人数と比べて被害者の数が圧倒的に多いからだ。
シエラレオネでも最終的に武装解除された兵士の数が7万2,000人ほどであるのに対して、死者数は推定5万人、被害者数はおよそ50万人である。

加害者が優遇され、被害者が何の補償も受けない現実にショックを受けました。武装解除させるために、加害者側に恩赦が与えれれるというのは、言われてみれば、そうしなければ解除に応じないので、必要です。しかし、その一方で、腕を切り落とされて仕事もできない加害者に対して、何らの補償もないことは、やるせなさを感じます。
まずは、加害者側に武装解除させ、平和を取り戻し、政治を安定させて、経済を発展させる。その上で被害者を救済するということにせざるを得ないのでしょうか?

「日本では、最近、婚活っていうのが流行っているんだよ。ちなみにソマリアの恋愛市場で人気のある男性ってどんなタイプ?」
「ソマリアで人気がある男性は・・・・・・国連職員か、海賊かな。」

海賊が結婚相手として憧れるの対象であるとは想像もつかず、ビックリしました。ソマリアの海賊と言えば、貧しい生活を送る元漁師と思っていたからです。しかし、現在では、他の職種より稼げるようで女性に人気があるようです。稼げるし女性にもてるということであれば、漁師以外からも希望者集まるため、いくら海賊を捕まえても、根絶やしにできないということでしょうか。


(青字部分は本書からの引用です。)

2013年12月3日火曜日

184.「INVISIBLE MAN」H. G. Wells

「透明人間」というテーマはよく知られていますが、実際に本を読んだことがありませんでした。
 
 自らが開発した薬品によって透明人間にとなってしまった科学者が、ロンドン郊外に小さな村で引き起こす恐怖やパニックを描いています。

 透明となってしまった科学者の孤独や絶望が描かれています。


 透明人間の映画を現代版で作ったらヒットするのではないでしょうか。

2013年12月2日月曜日

183.「「心理戦」で絶対に負けない本(文庫) 敵を見抜く・引き込む・操るテクニック」 伊東 明、 内藤 誼人


 経営コンサルタントの石原明さんがポッドキャストで薦めていた本です。
 石原さんによれば、NLPまでいってしまうと難しくて初心者には実行できないので、このレベルの内容を読んで、気に入ったテクニックを1つ手に書いて実行していけば効果があるとのこと。
 学術的でなく、心理学を勉強したことがない人でも読みやすくて、実践できそうな内容です。

「影響力の武器」(チャルディーニ著)で紹介された3つのテクニック
1. フット・イン・ザ・ドア・テクニック
2. ドア・イン・ザ・フェイス・テクニック
3. ロー・ボール・テクニック
が簡潔ですが、分かりやくす説明されています。

自分が交渉する際にも、他人から騙されそうな時でも知っていれば役に立つ知識です。

2013年11月30日土曜日

182.「不肖・宮嶋の「海上自衛隊ソマリア沖奮戦記」 」宮嶋 茂樹

この方の著作を初めて読みました。独特の文体で読みやすく好感が持てました。

内容は、ソマリア沖での海上自衛隊の活動のレポートです。
正直なところ、ソマリアの海賊については、
先進国に漁場を荒らされた漁師が
内戦に使われた武器をとって、近くを航行するタンカーなどを襲い、
身代金を要求するといった程度しか知りませんでした。

また、自衛隊の派遣といった憲法では認められていない行為に
ついて法解釈により派遣したことについては、正直、自分の意見を
持っていませんでした。

そもそも、ソマリアは、スペインの植民地で後に半分をイギリスに占領され、
大した資源もないので始末に困ったイギリスが独立させ、
追うようにスペインも解放しました。
そのため、政治体制や社会資本は整備されておらず、とても貧しい国です。
海賊発生の原因は、イギリスとスペインの非道な扱いにもあると思います。

武器を携帯できないため、非殺傷兵器である「大音響指向性スピーカシステム」「で海賊を追い払った話や、海賊対策での海自派遣に反対するピースボートを海自が護衛した話など、知らなかった話ばかりです。

94ページと、とても薄い本ですが、内容はとても濃い本でした。
私が触れた情報が少なく、かつ、偏っていたため、
もっと、こういう情報をストックして、深く考えたいです。

2013年11月29日金曜日

181.「55歳からのハローライフ」村上 龍

取り立てて恐ろしいことは起きませんが、希望を見いだせない50代後半の暗澹とした描写が酷く恐ろしいです。
熟年離婚、ホームレス転落、高齢再就職、難病、一人暮らし等50代後半から現実に起こりやすい落とし穴をリアルに体験させます。

二人は、話し方や風体から判断して、間違いなく富裕(主人公)と同類の人種だった。つまり、元それなりの上場会社にいて管理職の経験がある。営業かエンジニアで東京の大学を出て首都圏に住居がある。こなれた標準語を使う。風貌には現役時代の自身の残滓のようなものが刻まれている。
ただ、肩を落として歩くその姿を見ると、周囲にはただの老人に映っているだろう。

「時間かけて自分にできること、やりたいことを必死にまとめたあげくに、差し出される仕事がビルの守衛や清掃というのは悲しくないか。」


一人がそう言うのを聞いて、富裕はやっと現実を把握した。中高年が再就職先を見つけるのは絶望的にむずかしいのだ。


この描写を読んで、まさに企業を辞めたかった場合の10年後の自分の姿だと思いました。

自分も営業職で、その虚しさから退職しましたが、やはり、40年近く営業職や管理職をやっても再就職には役立たたないのかと、悲しくなりました。
威厳を持って60代を生きていくには、自分のお客さんを持って、独立していなければならないと思いました。

主人公達が、暗い状況でもそれを現実を受け入れた時にその現実を新しい世界として見ることができ、微かだが確かな希望を見出すところに救いがありました。

(青字部分は、本書からの引用です。)