2015年6月12日金曜日

656.「努力が勝手に続いてしまう。---偏差値30からケンブリッジに受かった「ラクすぎる」努力術」 塚本 亮

タイトル勝ちの本だと思います。

読んでもタイトル通りにはいかないと思います。主には学習におけるモチベーションアップについて書かれています。

内容については、取り立てて新しいこと、独創的なことは書かれていないように感じました。

  • 成功したイメージを持つ
  • 目標と現状の差を明確にする
  • その差を埋める手段を考え
  • その手段を分割して、取っ付き易くする
  • 分割した手段の実行状況を記録して自信にする


自己実現のビジネス書に書かれている内容を学習編に焼き直したようなものです。どこかで見たような内容ばかりで、特段の目新しさは感じませんでした。

自己実現の本を読んだことがなく、学習意欲が高い人にはよい入門書になると思いました。


2015年6月11日木曜日

655.「日本が在日米軍を買収し第七艦隊を吸収・合併する日」 宮崎 正弘

強烈なタイトルですが、このテーマを全編で論じている訳ではありません。核開発が事実上不可能な日本が、中国の軍拡に対してどのように対応していくかのオプションの1つです。

著者は、「兵器とエネルギーの自主開発こそが自主独立を支えるのである」と主張しますが、正鵠を得ていると思います。戦争を仕掛けるのではなく、戦争を仕掛けられないようにするために、これらが抑止力となります。

ISILによる日本人人質殺害事件で日本の平和路線は全く効果がなかったことが明らかになりました。それどころか、現状の憲法では、必要な情報収集もできず、特殊部隊を救助に派遣もできませんでした。できたことは、ヨルダンに囚人の開放を期待することだけでした。

軍事力を米国に頼りきって70年が経過した結果、法的にも能力的にも彼らを助けることができない国家になったしまったのです。

台湾の李登輝総統は、
「デフレは単に経済的な問題ではなく、日本の政治的指導力の問題だ。日本は米国依存と中国への精神的隷属から抜け出さなければ、今の苦境を脱することができない。」
と語ったそうです。

「現代日本は脱中国、脱朝鮮を外交の中枢に置き直す必要がある。」との著者の主張は同感です。そうして、ロシア、インド、台湾、トルコなど他のアジアの国々を強調していくことが重要と主ました。


2015年6月10日水曜日

654.「自分の小さな「箱」から脱出する方法」 アービンジャー インスティチュート

人間関係の問題を概念化するうえで、「箱」というメタファーを使うことで、それまでも自分の考えと違う考えが見えてくるような気がしました。

自分が箱というイメージの中に入り込み、自己正当化イメージを抱くと、悪いのは自分ではなく、相手だということになります。

この箱に入るキッカケとなるのは、自分自身を裏切ること、すなわち、自分がしてあげるべきと思ったことをしなかったことだそうです。

例えば、食後に食器を洗わなかった、朝にゴミ出しをしなかったときなど、自分は忙しいとかつかれているとか自分を正当化します。そして、悪いのは時間があるように見える妻だと思うのです。

しかし、悪いのは相手ではなく、自分の態度が相手の反応を生み出しているということのようです。

箱から抜け出す方法を、キッカケである自己欺瞞を止めることとしていないところが、現実的に思えました。具体的な方法は書かれていないように思えましたが、自分が箱に入っていることを認識し、自己正当化イメージで相手を傷つけたと後悔することで、自然と箱の外にいることになるというように理解しました。


2015年6月9日火曜日

653.「韓国 堕落の2000年史―日本に大差をつけられた理由」 崔 基鎬

朝鮮は過去に2度、支那の属国となりました。

最初は、新羅、高句麗、百済の3国時代。
新羅は唐と組んで、高句麗と百済を滅ぼし、唐の属国となりました。

次は、高麗の時代。高麗の軍司令だった李成桂は、明への進軍中に反転して高麗を倒し、明の属国となって500年間も支那に従属しました。

李氏朝鮮時代、儒教と科挙により両班という支配階級を作り、農民などの大衆から搾取し続けました。労働を下級の者がするものと位置づけ、産業を興さず、教育を施さず、賄賂が横行し、貧困が蔓延する社会を作り上げました。

その後、日韓併合により、階級が解体され、産業が興り、教育制度も普及したが、日本の敗戦により、この体制は、35年で潰えました。

そして、李氏朝鮮は北朝鮮として復活し、独裁と内部紛争が繰り返されました。

一方、民主化政権の様に見える韓国も李氏朝鮮のDNAを引き継ぎ、賄賂が蔓延し、易行革命で前政権を破滅させ、一部の財閥による支配体制が形成されました。

北朝鮮は、支那からロシアへ友好先を変え、韓国は日本(アメリカ)から支那へと友好先を変えました。
朝鮮は、事大主義のため、ロシア、支那、日本のうち、強い国の中を浮遊します。

日本は北と南の朝鮮から頼られないようになったので、これを機に半島から手を引いて良いと思います。過去の日韓併合や、日韓基本条約で多額の援助を行っても、全て奪われ、なかったことにされてしまいました。そして、いつまでも謝れと言われて、たかられ続けています。

既に「共通の価値観」は共有できないと分かったのだから、単なる「隣国」として、一線を引いたご近所づきあいで充分ではないでしょうか。


2015年6月8日月曜日

652.「強烈なオヤジが高校も塾も通わせずに3人の息子を京都大学に放り込んだ話」 宝槻泰伸,

この父親の行動はかなり破天荒なため、真似することはまず不可能です。すぐに引っ越したり、キャンプや海外旅行のために学校を休ませたり、息子の受験のために自分で塾を開いたり・・・

その中でも、参考にできる部分はありました。

勉強の基本は、マンガ、テレビ、映画、書籍です。「おーい竜馬」などで歴史に興味をもたせて司馬遼太郎の書籍に導いたり、NHKのドキュメンタリーなどで科学に興味を持たせたり、映画で集中力を鍛えたりと、理に叶っている部分もあります。

これらで勉強すると、嘘も多いし、知識も断片的になりますが、興味を持った後で教科書により知識を体系立てて、細かいことを覚えていきます。

基本的な学習方法は、音読暗唱。シンプルですが、言語が持つリズムによって体感させてことが効果的だそうです。


2015年6月5日金曜日

651.「書斎の鍵 (父が遺した「人生の奇跡」)」 喜多川 泰

時は2055年。今から40年後の物語です。

主人公の浩平は、大手医療機器メーカーの営業課長。20年前に工学部を卒業して研究職として入社しましたが、入社直後に交通自己にあい、右手が不自由に。営業部に移動となりますが、性格も相まって、業績も全く振るわず、鬱々とした日々を送っています。

がんで亡くなった父が遺言で残した書斎の相続。しかし、その鍵がありません。ヒントは、「鍵は「しかるべき人」が持っている」とのメッセージと5冊の本のみです。

「しかるべき人」とは誰なのか、そして、父はなぜ書斎を相続の対象としたのか。。。

読書の効能を具体的かつ深く教えてくれる自己啓発書です。読書することはいいことだと言われますが、具体的に何がいいのか、答えることが難しいものです。本書は、「本の効果は、超遅効性なのです」と位置づけ、その効果の一つが「心が磨かれる」ことといいます。そういう変化が原因となり、自分に訪れる出来事に少しずつ変化が生まれるそうです。この部分、非常に納得しました。

本書でも、「1000冊」という数字が出てきます。なぜ1000冊なのか根拠はありませんが、多くの人が1000冊の本を読むと、何かが変わるという経験則があるのでしょう。自分が1000冊読み終える日が待ち遠しいです。





2015年6月4日木曜日

650.「高学歴女子の貧困 女子は学歴で「幸せ」になれるか?」 大理 奈穂子、 栗田 隆子

高学歴女子というので大卒女子の労働労働問題の話かと思いましたが、院卒女子が教授になれるかという話がメインでした。

院卒女子の大半が専任教授にはなれず、非常勤講師という不安定かつ低賃金の仕事に嵌っているという指摘です。

これは、2002年頃から始まった院生枠の拡大と、それまでもあった高齢化した教授の居座りが相まって、専任教授への道が殆ど閉ざされているという状況です。女性の場合は更に、人文・社会科学の分野に進むことが多く、理系の院生のようにポスドクに逃げるということもできません。そのため、非常勤講師として、語学(主に英語)を低賃金で長時間教えることになり、研究の時間もとれず、そのまま貧困層から抜け出せないとのことです。

著者はこれを社会の責任と論じているように読めますが、果たしてそうでしょうか。

確かに院生枠を無思慮に拡大したのは政治の責任です。
年老いた教授を留め置いているのは大学の責任です。
しかし、そういった状況をきちんと調べず、学問を極めれば専任教授になれると妄信的に突き進んだ当人達のマーケット感覚の欠如に一番の責任があるのではないでしょうか。

奨学金の返済を逃れるために院生であり続けることや、仕事を選ばず必死で探さないと失業給付がもらえないことに文句を言うことは筋違いの甘えと感じました。


2015年6月3日水曜日

649.「つめたいよるに 」 江國

21の短編からなります。1編5~6ページという短さにも関わらず、話として成立しているところが素晴らしいです。短編間の関連はありません。

「僕はジャングルに住みたい」は、卒業を控えた小学生の話です。
クラスに好きな娘がいるが、ついつい意地悪をしてしまう。
けれど、相手からの好意を嬉しく思い、応えようとするが力が入ってかえって外してしまうという微妙な心理がよく描かれています。

「冬の日、防衛庁にて」は、不倫相手の妻とランチをする話です。
妻に甘く見られないように注文するメニューなども事前に決めて食事に望みますが、結局は妻にあしらわれてしまいます。
女性のしたたかさが感じられる作品です。



2015年6月2日火曜日

648.「頭がよくなる 青ペン書きなぐり勉強法」 相川 秀希

青ペン書きなぐり勉強法は、青ペン記録術と書きなぐりノート術からなります。

青ペン記録術とは、記憶したい語句や文を書いて書いて書きまくる方法です。青ペンを使うことでやる気がでるそうです。

書きなぐりノート術とは、ノートやメモをとるときには、「なにもかにも書く」つもりで書きまくる方法です。なにもかにも書くことで再現性が高まるそうです。

これらの方法と成績向上は直接的な因果関係はないように感じました。要は長時間勉強する習慣がつくことで成績が向上するという間接的な因果関係はありそうです。つまり、青ペンや全再現をしなくても、長時間勉強すれば成績は上がるでしょう。

具体的なノウハウはこれのみで、根拠もないから、こう考えるに至って成立過程と受験実績でページを埋めています。

結局、ポイントは、何度も書くことで覚えるということで青ペンとは直接関係ありません。青ペンという象徴を全面に出すことで注目を集めることのみと感じました。

163ページの青ペン書きなぐり勉強法の伝道師、かよちゃんの「実況中継ノート」は、黒と赤で書かれていて、青ペンが使われていません。結構脱力しました。



2015年6月1日月曜日

647.「図解 いちばんやさしい三大宗教の本」 沢辺 有司

知りたくても、なかなか知ることができなかった三大宗教がやさしく理解できる本です。
私は特にイスラム教が勉強になりました。

イスラム教は、570年にアラビア半島のメッカで生まれたムハンマドによって興されます。
「イスラム」とは、アラビア語で「服従する」という意味です。
「ムスリム」とは、アラビア語で「神に絶対的に服従する人の意味で、イスラム教徒を指します。

商人だったムハンマドは、40歳で預言者となり、メッカからメディナへ移住(ヒジュン)します。ムハンマドは、メッカ軍と争うようになり、争いの中で軍事的リーダーとなります。ついにはメッカを占領し、カーバ神殿内の偶像を全て破壊しました。
つまり、イスラム教は草創期から戦闘要素を含み、占領地では文化的遺産を破壊することが当然だったようです。

スンニ派とは、預言者のスンナに従う人々をいいます。
スンナとは、預言者ムハンマドの行動や言葉をいいます。
スンニ派は、全ムスリムの8~9割を占める圧倒的主流派です。

シーア派とは、アリー派(シーア・アリー)が省略されたものです。
アリーは第4代アリー=ターリブで、ムハンマドの従兄弟です。
シーア派は、少数派ですがペルシア人(現イラン人)に広がりました。

イラクではシーア派が多数だったのですが、スンニ派のフセインが権力を掌握していました。隣国のイランでホメイニがシーア派社会主義を興したので、フセインはイラクへの影響を恐れて先制攻撃しました。これがイラン・イラク戦争です。

フセイン政権崩壊後に成立したマリキ政権はシーア派で、既得権を奪われたスンニ派と激しく対立しています。
シリアでは、シーア派のアサド政権がスンニ派と対立し、隣国イラクのスンニ派が反対勢力を支援しています。
その国境を跨いで支配地域を広げているのが、スンニ派のISILです。

一つの宗教の宗派対立がここまで抗争を大きくするとは、開祖ムハンマドも考えていなかったのではないでしょうか。