2015年9月15日火曜日

721.「絶唱」 湊 かなえ

阪神淡路大震災とトンガとの奇妙な縁をつづった4つの短編集です。

テレビ番組のアナザースカイで、著者が作家になる前にトンガで青年海外協力隊の国際ボランティアの活動に従事していたと紹介されていました。その話から4話目は著者自身の体験を素材にしているのではないかと思いました。

トンガで暮らす尚美さんを中心に、彼女とトンガで出会った4人の物語を描いています。4人は尚美さんに紹介してもらった実在の人物がいるそうです。みんな震災で心に傷を負い、その傷が癒えずに生きています。

そんな4人が、物の考え方や生き方が異なるトンガの人達や、偽りなき自然に触れることで再生のきっかけを掴んでいきます。

改めて震災が人々に残す傷の深さ、人間の真の酷薄さを感じるとともに、それらを覆い尽くすことができる温かさに触れた思いがしました。


2015年9月14日月曜日

720.「世界で活躍する人が大切にしている小さな心がけ」 石倉 洋子

自己変革を望む職業人にとって、様々な示唆に富んだ本です。

海外での会議に出席するときの心構えや、その練習方法などが大変具体的かる実用的に紹介されています。

変化のスピードが早く、過去の経験が全く役に立たないことが多くなってきている現代において、個人が出来る小さいけれども、大きな変化を起こすきっかけとなる習慣が記載されています。

どれもやってみようと思えば実行できるものばかりです。とても有用な本だと思いました。


2015年9月11日金曜日

719.「幽霊なんて怖くない BISビブリオバトル部」 山本 弘

BISビブリオバトル部シリーズの第二弾です。第二弾のテーマは「戦争」。

6人の発表者が持ち寄った本から、戦争の様々な側面を考えさせられました。

子供の目から見た戦争の愚かさ
兵士が人を殺すときの気持ち
特攻を受けた側の心理
兵士は殺した相手のために泣くのか
              戦争を取材することの意義
              戦場の英雄は理想の軍人か

本を読むことで自分が体験していないことについて、様々な考えに触れ、同意したり反発したりする。体験していないことの最たるものは、戦争ではなきでしょうか。なぜ自分は、著者の主張に共感できたのか、不快に感じたのか、それを考えることで自分を知ることにも繋がるように思いました。

本書を読んで、自分がこれまで思いもよらなかったことが書かれている本を知り、興味を持ちました。紹介されている本のいくつかを読んでみようと思いました。


2015年9月9日水曜日

718.「「社会のゴミ」と言われたボクだからわかる『人生を変えるコツ』 」 小川 泰史

成功体験談かと思い読み始めましたが、そうでもなく、最初の方は、何の本だかテーマがよく分かりませんでした。

途中で、「コーチングか個人に対するコンサルティングでは?」と思い始めました。しかし、最後まで読んでも著者の本業が何だかよく分からなかったというのが素直な本音です。

「社会のゴミ」という、ひどい呼ばれ方なので、学生時代に、こう言われ続けたのかと思いましたが、実際は、最初に入社した会社を退職する時に、同僚の一人から言われた言葉だそうです。インパクト狙いでタイトルに使用したようです。本当にこういう事を本人に言ったとしたら、言う方がどうかしていると思いますが・・・

著者は、その後立ち直り、感謝と奉仕の気持ちで三角形を作るという考えに至り、成功し始めます。

私には正直、この三角形の話がよく理解できませんでした。興味ある方は本書でお確かめください。


2015年9月8日火曜日

717.「果てしなき渇き (宝島社文庫)」深町 秋生

クリックでAmazonへ
元刑事の藤島は、別れた妻から、高校生の娘の加奈子が失踪したとの連絡を受けました。

娘の交友関係から行方を追ううちに、自分が全く知らなかった加奈子の別の素顔が浮かび上がります。

その行動は藤島には受け入れがたいものばかりでした。

一方、加奈子失踪の3年前に中学校で起こったいじめと暴行事件。残忍な行為に心が抉られるようです。そして、この出来事は加奈子の失踪とどう関係するのか。

連続する暴力と良心を切り裂く悪行。
なぜ、加奈子は、深い闇と絶望に囚われたのか。その答えは、強烈な衝撃を与えます。



2015年9月7日月曜日

716.「ソーシャルシフト 新しい顧客戦略の教科書」 斉藤 徹、 伊藤 友里

スーパーマーケットの惣菜部のアルバイトが撮った悪ふざけの写真がツイッターにアップされ炎上したという今日的な問題から話がスタートします。

業績が悪化していくスーパーをどうやって立て直すかを物語仕立てにしています。

中小企業がSNSを使って業績を上げていくマーケティングの本かと思い読み始めましたが、予想と異なっていました。SNSは顧客の声を集めることと、従業員のコミュニケーション活性化が主な利用方法でした。

一番効果を上げていたのは、店長が従業員の話を聞き、仕事を従業員に任せるということでした。そうすると、これは従来からあるマネジメント手法の話で、新しい顧客戦略とは言えないのでは?

「ソーシャルシフト」や「オープンリーダーシップ」という耳慣れない用語を持ちだしていますが、簡単に言えば、「情報共有」と「権限移譲」という、以前からあった概念の話でSNSは単なる味付けのように思えました。


2015年9月4日金曜日

715.「探偵の探偵Ⅲ 」 松岡 圭祐

テレビドラマの原作です。現在4巻まで出版されていますが、今回のドラマではこの3巻までで話が作られています。

書籍では、非常にえげつない仕打ちやショッキングな出来事が描かれていますが、テレビでは3冊をうまくつないで、そういった部分をカットしています。

書籍の玲奈は22歳、琴葉は19歳なので、ドラマ版よりかなり若いため、物語の悲壮さが一層際立っています。また、登場人物の心理が詳しく描写されているので、物語に一層の深みを与えています。

「死神」の正体が分かり、玲奈は死神を追跡します。しかし、死神は次々と巧妙な罠を仕掛け、逆に玲奈を窮地に追いやります。

そして、追い詰められた玲奈に仕掛けた死神の罠が精神と肉体を破壊して・・・
3巻もスリリングでスピード感に溢れていました。


2015年9月3日木曜日

714.「土漠の花」 月村 了衛

自衛隊の海外派遣に関する非常に今日的問題を小説にしています。

ソマリア国境付近で墜落したヘリコプターの救助活動をしていた陸上自衛隊第一空挺団。そこにソマリアの一氏族最後の後継者である女性が助けを求めて逃げ込みます。間髪入れず敵対する部族が銃撃を加え、3名の自衛隊員が死亡、残りの隊員が武装解除されてしまいます。

生き残った隊員は7名。娘を守って闘うのか、娘を引き渡して逃げるのか。「未だかつて戦ったことのない軍隊」である自衛隊がテロリストに対抗できる戦力を持っているのか。自衛隊の海外派遣において最も恐れていた状況に直面します。

自衛隊は軍隊か、隊員に人を殺せる覚悟があるのか、戦闘のない海外派遣は永続できるのかなど、現在抱えている問題を考えさせられるます。

息をつく間ものい展開で一気に結末まで引きこまれます。そして、最後は意外な事実が・・・。
理不尽な戦闘の中で、己の過去や主義に悩みながらも、忠実に責務を果たす隊員達の姿に胸が打たれました。




2015年9月2日水曜日

713.「奇跡の営業」 山本正明

ソニー生命のトップセールスの方が書いた営業の本です。

「奇跡」とは、ちょっと言い過ぎの内容です。

この方のセールスの秘訣は、モチベーション管理と紹介営業です。仕組み的なものはありません。

モチベーションを高く維持して工夫を重ねた結果、アンケートという手法に辿り着き、それで紹介をいただけるようになったという話です。

冷静に読むとそれだけの話しでした。

生命保険営業をやっている人には参考になるかもしれません。

諦めずに工夫し続ければ、成功パターンが見つかるという点では汎用性があります。


2015年9月1日火曜日

712.「どん底からでも人生は逆転できる。」 谷口 愛

クリックでAmazonへ
著者は、父親の会社倒産から、4000万円の借金を背負い、妹を進学させ、家族を養うために15歳でホステスになったそうです。

20歳で借金を返済し、そこから高校の勉強を始めて30歳で神戸の大学に進学しました。

意欲さえあれば何歳でも学習できる。そして、学習し続けていれば、いつかはチャンスに出会い、その時、不遇の時代に蓄積していた智慧と人脈が成功に導く鍵となると思いました。

お金の一番有効な投資先は、人間の頭脳ではないかと思いました