2016年6月14日火曜日

944.「武器としての交渉思考 (星海社新書)」 瀧本 哲史

著者のいうように、ビジネスに限らず、人生の殆どが交渉だと思いました。

仲間同士でどこへ食事に行くか、次の家族旅行はどこへ行くかも、交渉事です。

そういった観点から交渉を考え、その手法の基本的な情報を提供する、交渉の入門書のような本です。

相手が譲歩してきたときには、即座に受諾せず、譲歩の背景を考える。

相手と仲良くなるのには時間が必要であり、そのキッカケとして47都道府県すべての名産品と甲子園常連校の名前を覚える。

こういった実用的で実行可能なノウハウが紹介されており、勉強になりました。

2016年6月13日月曜日

943.「サラバ! 上」 西 加奈子 小学館

一つの家族の歴史を主人公である歩の誕生から描いた、遠大な物語です。

歩は、イラン革命前のテヘランで生まれ育ちます。

4歳年上の姉、貴子は多動症もしくは境界性人格障害と思われ、その奇異な行動で家族を振り回します。

そんな姉を見て育った歩は、処世術に長けた子供として成長していきます。

父の転勤でイランから日本、そしてエジプトへと住まいを変えますが、夫妻の間に深刻な問題が生じて、離婚します。

姉は不登校となり、新興宗教へ。

そんな家庭で家族を冷静に観察しながら歩は高校生になります。

375ページという長い前編ですが、長さを感じさせません。

細々としてエピソードが重ねられ、家族一人一人の生き様が色濃く描かれて、面白いです。

2016年6月10日金曜日

942.「ガラケー男がネット副業で年収5000万円」 五十嵐 勝久 扶桑社

サラリーマンをやりながら、副業としてアフィリエイトで儲けたというお話です。

ガラケー=ネットに詳しくないというのは、ビジネス感覚の脆弱性をイメージさせて、それでも大金を儲けたんだよというインパクトで興味を引こうとしたものと思います。

しかし、著者はネットには詳しくないのですが、金融機関に努めていて金融には詳しいのでビジネス情報は豊富です。

だから、ビジネス感覚が弱い人には簡単に真似できないと思います。

2章は、副業に関係ない、サラリーマンの処世術です。どこかで聞いたことがある内容であり、著者が実際にやったことなのか、また、やったとして効果があったのか不明です。副業とはあまり関係ない内容でした。

アフィリエイトで儲けるためには、金儲けに関する内容のブログを書き、株式、FX、先物といった高い金額のアフィリエイトをリンクさせることが必要だと思いました。

2016年6月9日木曜日

941.「韓国人による嘘韓論 (扶桑社新書)」 シンシアリー

建国の始まりから嘘をついたため、辻褄をあわせるために数々の嘘をついてしまい、それをごまかすために、それより大きい「愛国」という嘘をつく。

「愛国」という嘘をごまかすために、さらに大きい「反日」という嘘をつく。

「反日」は嘘でありながら、韓国にとって、深い快感となっているために、止めることができない。

これが、韓国における「反日」の構図のようです。

そうなると、いくら議論しても、この問題は解消しないはずです。

解消すると、全ての嘘が明らかになり、日本のせいにして全て憂さ晴らししていた快楽が失われてしまうからです。

著者は、「慰安婦問題」に関する合意はいずれ破られると見ています。

いわゆる「慰安婦問題」は、韓国の反日の一部であり、別の事業とつながっているからだそうです。

私も、この合意はすぐに破られると思います。そのときにどうするかの対応を考えるべきです。

2016年6月8日水曜日

940.「日本の命運」 濱口 和久 扶桑社

歴史の読み物としては面白いです。

歴史上の40の危機的状況に対し、どういう対応がなされたのかがわかりました。

歴史から、起こり得る危機に対するシミュレーションを考えることが大切と感じました。

ただし、本書の事例から読者が自己の危機管理にまで想定を広げることは難しいと思いました。

敵である英国軍人を救助した工藤俊作艦長の話を全く知らず、感動しました。

また、栗林忠道中将の硫黄島での戦いには驚嘆するばかりです。

数々の素晴らしい日本人がいることを誇りに思いました。

2016年6月7日火曜日

939.「金持ちゾウさん、貧乏ゾウさん 仕事と人生の変わらない法則 (PHP文庫)」本田 健

タイトルは、ベストセラーのパクリですね。

炭鉱で栄えたカネー村を舞台に、そこに住むゾウ達の金儲けに振り回される姿を描いた寓話です。

「たくさんの人を喜ばせた人がお金持ちになる。」
「幸せを与えた分だけ、お金を受け取ることができる」
というメッセージが伝えられます。

うまい投資話は結局銭失いになり、人を喜ばせる仕事がお金を儲ける着実な方法との結論です。

そして、お金は人間関係をよくすることがあるが、本当の幸せはお金ではなく、愛情と友情であるということが理解できました。

2016年6月6日月曜日

938.「中国経済はどこまで死んだか 中国バブル崩壊後の真実」 宮崎正弘 (著), 渡邉哲也 (著), 田村秀男 (著) 産経新聞出版

人民元が上がっても下がっても悲惨な結果になることが予想される中国。

現在は、外貨準備高を取り崩して人民元を買い支え、かろうじて人民元安を防いでいます。

2014年に不動産バブルが崩壊し、2015年にはそれをごまかすために釣り上げた株式バブルも崩壊しました。

国内には、鉄鋼などの不良在庫が積み上げられ、労働力も過剰です。

これを外国に押し付けるために設立されたのがAIIB。しかし、アメリカと日本が参加しなかったために、高い格付けが得られることはなく、青息吐息の開店閉業状態となっています。

中国もこれまでかと思われたところ、人民元のSDR入りが決まり、首の皮一枚繋がりました。これが習近平政権の延命策となってしまうようです。

つまり、ドルでなければ実行できなかったAIIBのプロジェクトが、人民元が国際通貨となったことで、人民元建てでプロジェクトが決済されるようになるとのこと。

そうなれば、ドルと連動するという建前の人民元を、じゃんじゃん刷ってAIIBにつぎ込み、余剰な資材と労働力を一帯一路に押し込めます。

資材労働力は中国から輸出されるので、中国経済が息を吹き返し、プロジェクトが実施された地域はやがて中国製品が人民元で売買されるようになり、侵略の第一段階が完了します。

この悪夢が実現するかどうかは、2017年にはわかるものと思われます。

2016年6月3日金曜日

937.「イット・ワークス 夢をかなえる赤い本」 RHJ、 三浦 哲

1926年に出版された、自己啓発本の原典のような本です。

非常に薄く、すぐ読めます。著者は意図的に薄くしたようでその代わりに何度も読み返してもらうことを希望されています。

書かれているやり方は、非常に簡単なので、すぐ実行できます。

簡単な割には、効果も期待できると思いました。

2016年6月2日木曜日

936.「春狂い」 宮木 あや子

相互に全く関連がないと思っていた短編が、4話目で連作であることに気付きました。

とても綺麗で幻想的な文体です。

一人の視点で相手を見るとその真意が全く分かりませんが、その人物の視点も明かされるので、その異常な行為の整合性が分かります。

純文学のような作風で、倒錯した性欲や歪んだ愛情が生々しく描かれています。

2016年6月1日水曜日

935.「全文 リットン報告書【新装版】」 渡部昇一 解説・編

教科書で目にした「リットン報告書」ですが、一度も読んだことがありませんでした。そもそも、日本語で読めるものとも思いませんでした。

全文訳があると知り、無味乾燥であることを覚悟して読み始めました。

予想外に、面白く、当時の英米視点からの満州事変が描かれています。過大にシナの主張を取り入れいていますが、しっかりとした状況分析です。

一番気になったのが、「シナ」と呼んでいるものの範囲についてです。これが曖昧でかつ、かなり広いです。国民党に限らず、軍閥全てを含んでいます。そして、満州をシナの領土とし、満州人を少数民族と考えています。

満州は、そもそも女真族の領土で、女真族がシナを占領して清ができました。だから、満州はシナの領土ではなく、その証拠に満州とシナの間には、両国を区切る万里の長城があります。

シナ人が自国でない満州での待遇について、文句を言うのは当然で、自国民の不満としてそれを鵜呑みにした調査団の認識に誤りがあります。

調査団自身も、万里の長城より南はシナではなかったと認識しています。しかし、満州に定着した数百万人のシナ農民の人種、文化、国民感情にシナ化したとしています。

これが漢人のやり方です。戦争に勝てばそこを占領し、負けてもその地域で漢人が繁殖し、元々いた人達を同化してしまい、結局、漢人の土地としてしまいます。このやり方は現代でも変わらないので、池袋や沖縄は注意が必要です。