よく古書にまつわるネタが尽きないものだと感心しました。
短編3作からなりますが、古書にまつわる面白い逸話と謎解きとがうまく組み合わされています。
また、2巻では大輔の高校時代の恋愛や、栞子の母親との離別が語られ、登場人物の生い立ちが描かれています。
時計じかけのオレンジは、昔、映画で見たことがありますが、こんなエピソードがあるとは知りませんでした。本も読んでみたいと思いました。
基本的には、「テキサス親父の「怒れ! 罠にかかった日本人」と同内容です。
アメリカ人の立場から見た、中国と韓国の主張を論理的に論破しています。その論拠となる一時データは、米国政府のものなので客観性があります。
ここでも言われているのは、日韓基本条約のこと。
日本は韓国に、無償3億ドル、有償2億ドル、民間借款3億ドルの合計8億ドルを支払いました。
GHQ調査で52.5億ドルと見積もられた日本が創ったインフラも放棄しました。
そして、韓国は一切の請求権を放棄しています。そもそも韓国と戦争をしておらず、韓国は日本に併合されて一緒に戦ったのですから損害は生じていません。
この支払額は、韓国で損害を受けた人に分配されるべきものでしたが、朴正煕大統領は分配せず、社会インフラ整備のために、無断転用しました。これによってもたらされたのが、「漢江の奇跡」です。このことは韓国国民には知らされておりません。そのために、未だに韓国国民は日本は損害賠償をしていないと主張するのです。
朴槿恵は、「漢江の奇跡」の再来を期待されて大統領に当選しましたが、そんなものは起こるはずがありません。8億ドルもの融資をしてくれる国などないからです。そのため、日本に対して執拗に謝罪を求め、誠意の証としてのお金をたかっているのでしょうか。
「僕」は、殺人犯の木原坂雄大について本を出版しようと、雄大が収監されている拘置所へ行きます。
雄大は、姉の朱里とともに児童養護施設で育ちました。幼いころから写真に興味を持ち、それが高じて写真家になります。その被写体は、最初は姉、次に蝶、そして人形へと移り変わっていきます。人形は、鈴木という人形師によって造られたもので見た者の心を捉えてしまいます。
「僕」は、雄大がなぜ二人の女性を焼き殺したのか、そして、なぜ燃えゆく様を写真に収めなかったのかという謎から抜け出せなくなってしまい・・・
描写が精緻で情景が鮮明に思い浮かびます。著者特有の陰鬱な描写は変わりませんが、洗練されてきており、読み手に暗い印象を与えながらも、気持ちを沈み込ませ過ぎません。
電車の中で読まないほうがいいです。泣き顔を他人に見られることになるかもしれません。
日本航空で働いているスタッフが体験した15の短いエピソード集です。とても短い話なのに、何故こんなに心動かされてしまうのでしょう。一遍の小説を読む以上に泣けてしまうのは、実話に基づく話が切実に身につまされるからでしょうか。
私は特に、震災で二人のお子さんを失った両親の話にとても感動しました。失った子供が飲みたがっていた「スカイタイム」は、お母さんにとってどんな味だったのでしょうか。
経営危機に陥ったのは、そこで働く人達の責任ではありませんが、つらい思いをしたこととと思います。そんな中でも、仕事に誇りを持って、乗客に尽くす姿勢が素晴らしいと思いました。
トニー・マラーノさんは、ネットで「テキサス親父」として有名な方です。
テキサスという地名から、キリスト教原理主義の人種差別主義者をイメージしていましたが、実際には、AT&T社を定年退職したイタリア系アメリカ人で良識ある人のようです。
環境保護団体と言われているシー・シェパードは、アメリカ連邦高等裁判所から海賊と認定されたならず者だそうです。首領のポール・ワトソンは、年間900万円の報酬を受け取り、裁判の追求を逃れるための船上生活に2,500万円使っているそうです。
そして、毎年15,000頭のイルカを捕獲するメキシコや、毎年11,000頭のクジラやイルカを殺傷するおそれがある米国海軍の軍事訓練は見て見ぬふりをして、強く講義しない日本にだけ卑劣な手段を使いながら、自らが正義であるようなプロパガンダを繰り返します。
また、竹島については、ダグラス・マッカーサーの甥で駐日大使であったマッカーサーが、「竹島は日本海にある日本の領土」であり、「合衆国政府は南朝鮮に対して圧力をかけてこれらの島々を日本に返さなければならない」と米国国務省に電報を打っているそうです。明白な証拠ですね。
2015年春に佐藤健さんと宮崎あおいさんの主演で公開される映画の原作です。
「僕」は、脳腫瘍ができたために余命半年と宣告されます。そんなもとに悪魔が現れ、世界から一つモノを消せば、一日だけ生きながらえることができると持ちかけられます。
僕はその取引に応じ、まず世界から電話が消えます。
電話は僕の重要なコミュニケーション手段でした。
次に、映画が消えます。映画は、元カノの仕事であり、彼女の全てでした。
そして、時計が消えます。時計は、僕の父親の仕事であり、父の人生でした。
ついに、悪魔は、猫を消すことを持ちかけます。
猫は、僕の亡くなった母の思い出であり、僕は、形見であるキャベツという名の猫を飼っています。
悩んだ末に彼が選んだ道は・・・
一つのモノが消されるたびに、読者もそのモノの大切さを振り返ります。
男の子が成長するに従い、同姓である父親と対立し、やがてそれを乗り越え、関係を再構築していくというテーマがあるように思えました。
垣根涼介さんの「狛犬ジョンの軌跡」で主人公が彼女から勧められていた本です。
リチャードは、古い複葉機で町から町へ渡り歩き、行き着いた場所で10分30ドルの遊覧飛行を行って生活しています。
ある日、リチャードは、同じ仕事をしている、ドナルドと出会います。ドナルドはかつて、人々のトラブルを解決し、病を治す救世主として衆目を集めていました。
様々な喩え話や寓話を用いて、人生哲学を語りかけますが、正直なところ、私にはあまり刺さりませんでした。
フィジーを舞台に、その歴史と民族を基盤として、物語が展開していきます。外国に精通した著者らしい作品です。
フィジーの人口がフィージー人とインド人の半々からなることを初めて知りました。フィジー人の大らかな気性とインド人の勤勉な気性がコントラストをなして面白いです。
フィジー人があまり働かないため、イギリス人が農園で働かせるためにインドから連れてきたのが起源だそうです。その移民により、フィジーの社会構造が作られています。
労働によって富めるインド人と、土地は有するが貧しいフィジー人。それぞれが互いに対して不満を抱いています。
2000年5月に起きたジョージ・スペイドによるクーデターを題材にそれに翻弄される、良昭、茜、チョネ、サティの姿が描かれています。
その状況を、それぞれの民族を恋人に持つ2人の日本人、良昭と茜の視線から客観的に描き出しています。
熱海殺人事件の別バージョンです。
木村伝兵衛という名の女性の部長刑事、彼女の下に八王子から転任してきた熊田刑事、ホモの戸田刑事の3人が、熱海で起こった山口アイコという女性の殺人事件の謎を解きます。舞台のシナリオです。
支離滅裂な会話ながら、話が展開していきます。
24歳の女性である木村伝兵衛部長刑事が熱海の海岸で、幼なじみの山口アイ子を絞殺した容疑者の大山金太郎を取り調べます。
その中で、在日韓国人、ホモ、売春婦といった、社会のマイノリティの心情や、その人達に対する差別などが描かれています。
古本屋の若き女主人、栞子が、本にまつわる豊富な知識と深い洞察力で謎を解き明かしていきます。栞子は、巨乳でメガネっ娘という萌えキャラで、ラノベの読者がターゲットだったようです。
本の装丁や、出版社の情報など知らない話が多く、著者の造形の深さに感心します。それらをうまく使って、独特のミステリーを作り上げています。4つの短編からなりますが、3作目までは、毒がなく、悪くはないのですが物足りなかったです。
4作目に、全編を貫く悪意が表出し、物語に緊迫感を与えます。読み終わったときに満足感を与える作品です。