2017年2月20日月曜日

1104.「日本人が本当は知らないお金の話」 三橋 貴明

お金に対する考え方が全く変わってしまう本です。

現在は違うけれど、かつては通貨は金や銀でできていて、紙幣になった後は紙幣額と同量の金が保有されていました。

そしてそれが当たり前であり、現在の金本位制から離れた通貨制度は何だか不安定な制度のような印象があります。

しかし、そもそも単なる金属である金や銀に、そのような価値があるのでしょうか。

著者は、お金とは「債券と債務の記録」に過ぎないと論破し、読者の通念を打ち砕いてくれます。

そして、その記録を銀行などに預けても(本当は貸付)、国の経済に対してあまり意味がないと説きます。

さらには、「日本の借金1000兆円」は本当は「政府の借金」であり、日銀が親会社である政府の国債を買い入れれば、相殺されてしまうことも説明しています。

個人としてのお金の扱い方もいろいろ考えさせられました。