2014年8月17日日曜日

441.「「ひきこもり」だった僕から」 上山 和樹

かなり幼い頃からの記憶があることから、地頭が良いことがわかります。子供時代の事を克明に記載できることから、過去のことを良く記憶しているタイプの著者です。

自己の内面を深く掘り下げているので日記を付けているのではとないかという気がしまいたが、案の定、ノート200冊以上も日記を付けていました。

色々と考えすぎ、悩み過ぎて働けなくなってしまいましたが、見方を変えると、そういう姿が実は、昔の哲学者ではないかと思いました。

ひきこもりで、仕事にも就けない著者でしたが、その経験がひきこもりの親と子の翻訳者や、ひきこもり専門の家庭教師という誰にもなれない役割を生んでいるので、人生に無駄なことはないと感じました。

ひきこもりの人は、実は、性的事柄に一番苦しむそうです。逆に言えば、性的事柄で光が見えてくれば、事態は劇的に変化するかもしれないという示唆は、新しい解決策となるかもしれません。