私は近現代史には興味がありますが、古代史には全く興味がありませんでした。その時代の話は、古事記や日本書紀の解読が主なのであまり面白くないのです。
そんなことで、本書を読むのも気乗りしなかったのですが、読み始めたら結構面白い。もちろん、記紀についての解読もありますが、それだけではなくDNA鑑定や発掘なども絡めて解説しているので、真偽のほどがわからない記紀が裏付けされていきます。
特に面白かったのは、日本人と朝鮮人、中国人は全く別の人種であるということ。これまでは弥生時代に朝鮮半島から人が流入し混血して増殖したため日本人の祖先は朝鮮人だという説もありました。
ところが本書では、DNA鑑定により日本人は、朝鮮人、中国人とは染色体が全く異なるため、別の人種であると立証されました。さらに、言語学からも日本語と朝鮮語、中国語は全く別の言語体系であるため、同一人種であることはないと裏付けられました。
日本人は独自の人種で独自の文化を育み、天皇を先祖に持つ類まれな民族であることが分かりました。