2014年8月25日月曜日

449.「「できる人」という幻想―4つの強迫観念を乗り越える」 常見 陽平

「即戦力」「ブローバル人材」「コミュニケーション力」「起業家」という「できる人」になることを強いる4つのキーワードから「若者強迫社会」の実像を探っています。

第5章「起業家は英雄なのか」が飛び抜けて面白かったです。
リクルートの1988年4月の採用が描かれています。約1,000人を採用するために、55,000人の学生を面接し、86億円を使ったとのことです。

僕は、翌年の1989年4月入社で、同期入社が大卒高卒を合わせて約1,000人で、リクルート事件のまっただ中だったので、更に手間と費用がかかったと思います。

その一方で、著者が入社した1997年4月は、同期が120人と約10年後には、大きく減少しています。

元リクルートの起業家に対する批判が的を得ていて、納得してしまいました。著者の次回作は、「リクルートという幻想」だそうです。非常に楽しみです。