大航海時代は、ヨーロッパでの紛争がアフリカ大陸、アメリカ大陸の植民地化とすすみ、ついにはアジアへの侵略が始まります。
その世界史の中で、日本はどのように立ち振る舞ったのか。
著者は、新興国アメリカを交渉相手に選んだことで大国に植民地化されず、不平等条約を飲み込んだことで半文明国の地位を確保できたと見ています。
そして、文明国となるためには、憲法が必要であり、借り物ではない、日本の古事記などの歴史を基盤とした独自の帝国憲法を創りあげました。
しかし、敗戦により、帝国憲法は封印され、米国によって6日間で作られた日本国憲法を受入れさせられます。
著者の主張は、日本国憲法をいくら改正しても、日本が敗戦国であるという戦後レジームからは脱却できないとのこと。帝国憲法を見直すことで、その背後にある思想を見直すことが重要という主張は、一考の余地があります。