2017年6月8日木曜日

1170.「どこかでベートーヴェン」中山 七里

映画化された「さよならドビュッシー」に始まる音楽ミステリーシリーズ。
本書は主人公である岬洋介の最初の事件です。

高校の音楽科で起きた殺人事件で、洋介は重要参考人として容疑をかけられます。警察が本腰を入れないなか、洋介自身が真犯人を探そうと奔走します。

ミステリーというメインテーマのサブテーマとして、生まれ持った「才能」が取り上げられています。生まれながらにして才能を持つ者と持たない者との決定的な差、持たない者の嫉妬、嫉み、妬み、憎しみ。

それらが一色となり濃度の濃いミステリーとなっています。