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2017年9月28日木曜日

1323.「逆襲される文明 日本人へIV」 塩野 七生

ローマやギリシアを研究しつくした著者ならではの視点から見た、現代日本についてのエッセーです。

イタリアに一日千人、一年間で数十万人の難民が流れ着くことを初めて知りました。しかも、イタリアの海域に入る前にSOSを発信するのですが、人道的見地からイタリアが救助に向かうそうです。

イタリアは他国への負担の分担を求めるそうですが拒絶されてしまい、結局イタリアの負担に。こうなると経済的負担は勿論の事、社会の仕組みも変容してしまいます。

かつてのローマはこういった問題をどう解決していたのか。それは自国民と難民の待遇を区別していました。そんな環境でも難民は努力して、その子供たちが医者になるなどして身分を上げていったそうです。

しかし、現代では人権的な観点から、難民にも自国民と同等の社会保障などを与えます。これが大きな負担となり財政を圧迫しているのです。

確かに、自国民と難民を区別することは酷いことのように思えますが、難民に最低の補償を与え、自分の努力(もちろん努力では及ばないところはサポートすべきです)で身分を高め、社会に同調することも必要だと感じました。