2018年8月6日月曜日

1260.「メディアは死んでいた-検証 北朝鮮拉致報道」 阿部雅美

北朝鮮による拉致の目的は、日本語習得と文化学習のためだと思っていました。

しかし、拉致当時には既に多くの日本人と在日朝鮮人が帰国事業のより北朝鮮に渡っていたので、その必要はなかったとの指摘に、そのとおりだと思いました。

では、拉致の目的は何だったのか?それは、背乗り、つまり、なりすましだったそうです。国籍を乗っ取り、北朝鮮人を日本にスパイとして送り込むことだったのです。

拉致が行われたのが1977年で、産経新聞が初めて報じたのが1980年。しかし、他のマスコミは後追いせず、警察庁は拉致を否定しました。

1988年3月26日の国会で梶山静六国家公安委員長が初めて拉致に言及しましたが、NHKをはじめとするマスコミは殆ど報じませんでした。

横田めぐみさんの拉致が初めて報道されたのが1997年。拉致から何と20年後だったと知り、とても驚きました。そんなに長く行方が分からなかったとは・・・。誰も助けに来てくれないめぐみさんの心情と、20年も行方不明の娘を心配し続けたご家族の心労は想像もできません。

拉致事件は何度も消え入りそうな危機に陥っています。まったくマスコミに無視されていた状況からよくもここまで国民の応援を受けられるほどになったと思います。

その反面、拉致を報道せず、それどころか否定し続けたマスコミの役割とは何だろうと考えてしまいます。