2014年1月13日月曜日

220.「エロティック・ジャポン」 アニエス・ジアール

フランス人ジャーナリストによる、日本性文化論。

外国人から見ると、日本のエロティクカルチャーは、独創的でバリエーションが非常に多いそうです。そして、ブルセラなどはとても奇異に写る。その根源を「羞恥」と「以心伝心」にあると分析しています。。

江戸時代までは、日本の銭湯は混浴で、お互いの裸に興味を持っていなかったそうです。これを見た西洋人は不快感を示しました。明治時代になって、政府は、関税不平等条約が解消されない原因は、西洋人が日本を文明国とみなしていないことと考え、国民が公衆で裸体になることを禁じました。これが逆に日本にのぞき見趣味を生み出してしまったそうです。

歌舞伎には女役者がいませんが、これは、1629年に幕府が禁止したためです。その結果、優男達が女役を演じるようになり、彼らはこれに伴い、子供の頃から身を売られ、春はひさいでいたそうです。後に若者が女役者を演じることも禁じられ、現在のようにお年を召された男性が女役を演じるようになりました。

日本の古代から現代に至る歴史や文化をくまなく調べあげ、文化、伝統の検知から日本の性風俗を分析、解析しています。日本人でありながら知らないことばかりでした。