2014年4月22日火曜日

323.「暗号名はマジック―太平洋戦争が起こった本当の理由」 小松 啓一郎

日本軍の暗号を解読するまでの経緯や、その暗号がどう使われたかの本だと思って読み始めましたが、誤訳と比較文化論に関する本でした。

著者は、米国が解読した日本の暗号は誤訳が多かったため、それが日米開戦に大きく影響したと主張しています。つまり、日米ともに戦争を回避しようとする姿勢もあったという前提です。

私は、米国は開戦を望んでいたという立場に立つので、誤訳があってもなくても、開戦には影響がなかったと思います。

確かに解読された暗号は重要な情報ですが、それは戦闘に使われ、戦略には使われなかったと思います。正確に翻訳されていれば開戦は防げたとは思えません。