2014年5月4日日曜日

336.「国家の罠―外務省のラスプーチンと呼ばれて」 佐藤 優

自己弁護がないとは言えませんが、全体として客観的かつ俯瞰的に当時の事件を語っています。

これほどまでに詳細に、その時々の自分と相手の発言を事細かく記載することは、全てを録音していない限り不可能なので、自分の記憶と印象を元に、発言を再構築しているのでしょう。

その点では、書かれていることを全て鵜呑みにはできませんが、外務省内の権力抗争や田中真紀子さんの行動や発言の無軌道さをうかがい知ることができます。

著者が影で糸を引いていたのではないにしても、一政治家である鈴木宗男さんと、外務省の職員である著者の緊密具合は異常に映りました。