著者が日常で触れた出来事に、哲学者という観点から考察を深めています。
文中にあるように、著者はパソコンを使用しないし、歴史も深く調べません。テレビや週刊誌で知った情報に基いて深く内省していきます。
そのため、一次情報が正しくないと感じることも多くあります。
しかし、著者自身は、事実よりも思索が重要と考えているようで、事実には拘りません。
哲学というのものそういうものかもしれません。考えることに多くの時間をかければ、調べる時間は自ずから削られていくでしょう。
「哲学とは、日常に風穴を開ける唐突な思考」と定義するだけあり、自分では当然と考えていたことに気付きを与えてくれました。