2014年9月21日日曜日

476.「なぜ、中国人とドイツ人は馬が合うのか?」宮崎正弘、 川口マーン惠美

ドイツ人と日本人は、同じ敗戦国に住み、勤勉という特質から似ているのかと思っていましたが、実はあまり似ていないようです。

ドイツにとって、日本は遠い国であり、経済的なウエイトは今や中国の方が大きい。だから、声が大きい中国の方が正しいと思ってしまうとのことです。そして、そう信じたところで、ドイツにとって、何も問題ではありません。日本が外国に対してうまく情報発信できないことも問題です。

日本企業は、中国から次々と撤退していて、その数は14,000社に登ります。理由は想像以上にひどい嫌がらせと、中国市場では儲からなくなったためです。
しかし、ドイツが進出を続けているのは、自動車や航空機といった儲かる商売を選別しているからです。日本は地理的に近い巨大市場という幻想に惑わされ、無差別に進出したため、儲からなくなったそうです。

ドイツは、現在、脱原発の見直しに動いているそうです。理由は、自然エネルギーの電気について20年間固定の買取価格を設定しましたが、市場価格より高いため、巨額の補助金がかかっているからです。その補助金が莫大な金額なので税金では填補できず、市場価格に転嫁され、電気代が高くなってしまったそうです。