フィクションですが、ありがちな話です。
著者は宗教学者なので、「清貧」といった貧乏礼賛かと思いましたが、現実に則した、心の安定を得られる生き方の本でした。
「子供が勉強をするようになる一番の方法は、塾や予備校に生かせることではなく、親自身が勉強する姿を見せることなんだよ。」という言葉には、とても納得しました。
「成長しなければいけない」「稼がないといけない」という思想は、現代社会が作り出している幻想であるという投げかけも、確かにその通りかもしれないと思いました。そうすると、第三の矢の「成長戦略」は、人を競争に駆り立て、不幸に追いやるのかもしれません。