大東亜戦争を軸に、歴代内閣の失政と国際関係の綱引きを詳述しています。
日本が大東亜戦争に嵌り込んでいく原因は様々な要因があり、読んでいても特定できませんでした。ただ、その背景にあるのは、日英同盟の破棄です。これにより日本は重要なパートナーを失い、ソ連、アメリカに付け入る隙を与えてしまいました。
そして、泥沼に埋没していくキッカケとなったのは、熱河作戦です。溥儀の拘りに軽い気持ちで応じてしまい、簡単に勝利はしたものの、国際連合の反発を買い、また、戦況を拡大すれば予算が獲得できるという悪癖を覚えてしまいました。
本書は、細かい資料に基づく精緻な見解で、とても勉強になりました。