2015年3月26日木曜日

605.「モンスター 尼崎連続殺人事件の真実」 一橋 文哉

尼崎殺人事件の話を聞いたとき、何故、一人のおばさんに家族が乗っ取られ、殺し合いをしたのか分かりませんでした。この本でそのやり口を知りました。

角田美代子は、普通のおばさんではなく、人の姿をした化け物です。子どもの頃から、脅しや恐喝の方法をずっと学んできました。高校生の頃には売春業を営み、金を稼いで裏社会とも繋がっていきます。

裏社会から学んだ洗脳の手法を使い、社会から阻害され失うものがない人間を呼び込み、殺人を躊躇しない機械に育て上げ、自らの手下にします。

そして、資産を持つ仮定に潜り込み、暴力、レイプ、恥辱により心を負って自分に服従させます。夫婦を離婚させ別の組み合わせで結婚させたり、子どもを自分の養子にしたりして、家族を分断し、いがみ合わせて自分の思うようにコントロールしていきます。

こんな人間と関わりを持ったら、逃げることが非常に困難であると感じました。