2015年5月19日火曜日

639.「外資系金融の終わり―年収5000万円トレーダーの悩ましき日々」 藤沢 数希

外資系金融の世界では、年収2,000万円だと、低収入だそうです。すごい業界ですね。

外資系金融について、非常にわかりやすく書かれています。宝くじで胴元が儲かる仕組みを解説し、基本的にはこの仕組みが保険や証券が儲かる仕組みと同じであるといいます。

日本の銀行は、本来業務である企業への貸付が儲からなくなったため、市場から借り入れた低利の資金で日本国債を買い、その利ざやで利益を出していますが、これが結構な利益を生んでいるそうです。

一方、外資系金融は、市場から低利で借り入れた短期資金で高利の長期債権で買い、儲けると多額の報酬を受け取り、潰れそうになると政府に介入してもらうそうです。

本書で初めて知ったのですが、「投資銀行」とは、実は「証券会社」のことだそうです。学生や顧客に凄そうに思わせるために、そう名乗っているのだそうです。すっかり騙されてました。