2015年6月5日金曜日

651.「書斎の鍵 (父が遺した「人生の奇跡」)」 喜多川 泰

時は2055年。今から40年後の物語です。

主人公の浩平は、大手医療機器メーカーの営業課長。20年前に工学部を卒業して研究職として入社しましたが、入社直後に交通自己にあい、右手が不自由に。営業部に移動となりますが、性格も相まって、業績も全く振るわず、鬱々とした日々を送っています。

がんで亡くなった父が遺言で残した書斎の相続。しかし、その鍵がありません。ヒントは、「鍵は「しかるべき人」が持っている」とのメッセージと5冊の本のみです。

「しかるべき人」とは誰なのか、そして、父はなぜ書斎を相続の対象としたのか。。。

読書の効能を具体的かつ深く教えてくれる自己啓発書です。読書することはいいことだと言われますが、具体的に何がいいのか、答えることが難しいものです。本書は、「本の効果は、超遅効性なのです」と位置づけ、その効果の一つが「心が磨かれる」ことといいます。そういう変化が原因となり、自分に訪れる出来事に少しずつ変化が生まれるそうです。この部分、非常に納得しました。

本書でも、「1000冊」という数字が出てきます。なぜ1000冊なのか根拠はありませんが、多くの人が1000冊の本を読むと、何かが変わるという経験則があるのでしょう。自分が1000冊読み終える日が待ち遠しいです。