2015年7月8日水曜日

675.「これだけは知っておきたい働き方の教科書」 安藤至大

働くということについて、様々な観点から解説しています。

著者は学者であるため、理論に沿って説明されています。そのため、理論上は正しくても、必ずしも現実的でないと感じられる部分もありました。

しかし、労働に関する様々な局面に関する概念を掴むためには、わかりやすい書です。

例えば、給与を上げるための方策が表されています。そのためには、労働時間を延ばすか、労働効率を上げるかということがすぐに思いつきます。しかし、これらは、結局、労働者間の仕事に奪い合いに過ぎないと言っています。

歩合給などのリスクを採るか、雇う側にまわることが本質的な解決策としています。これもそんなに単純で簡単な方法ではありませんが、概念的には正しいように思える分かりやすい内容です。