2015年7月7日火曜日

674.「〈凡庸〉という悪魔」 藤井聡

本書のテーマは、凡庸さが巨大な悪を導くということです。凡庸とは、平凡でとりえのないことです。なぜ、凡庸さが巨大な悪を導くのかと言えば、凡庸な人が増えると、全体主義を生み出すからです。

全体主義とは、「とにかく全体に従うべし」という空気とも言えます。全体主義は、その究極において必ず大殺戮に辿り着きます。ヒトラーのドイツ、スターリンのソ連、毛沢東の中国等です。これを作り出すのが、凡庸な人々の「思考停止」です。

日本でも、「郵政民営化」「抵抗勢力」「国の借金」「コンクリートから人へ」「事業仕分け」等の全体主義的な空気で、決まってしまったことが多々あります。私自身、そういったことについて、あまり考えてこなかったという反省があります。

自分でしっかり考えて、自分の意見を持とうと思いました。