2015年7月10日金曜日

677.「イエス」 シャルル・ペロ

イエスとは何者だったのかを当時の時代背景や様々な文書から考察しています。

イエスは、風采が上がらない人だったようです。そしてユダヤ教では祭のときにしか食べない肉とぶどう酒を常食していたため、大食漢と蔑まれていました。

しかし、飛び切りのアジテーターでした。見かけ上対照的な語を組合せて異なる結論を導き出す一方(真福八端)、厳しい呼びかけの語(蝮の子)で敵対者を攻撃しました。

さらには、言葉や行動で神殿に逆らいます。

イエスの説教には多くの場合、より短く、しかも衝撃的で、短い金言が含まれています。そして、驚くほど断定的で自由で逆説的です。
「いちばん上になりたい者は、すべての人の僕になりなさい。」

この激烈さが敵対者の深い恨みを買い処刑されるに至ったのですが、それゆえに今日まで世界中で熱烈な信者を惹きつけて止まないのでしょうか。