2016年1月20日水曜日

828.「誰も書かない中国進出企業の非情なる現実」 青木 直人

2013年の出版なので、今の現状とは少し異なるが参考になります。

日本に本社があり、中国に子会社がある多くの企業は、現地でかかる人件費を子会社に計上しません。つまり、人件費の殆どを本社が負担しているのです。しかし、これでは粉飾決算とは言えませんが、本当に利益が上がっているかはわかりません。

それにもかかわらず、数多くの企業が中国に進出して、大成功を収めたと報じられました。しかし、中共政府が負担しない社会保障を押し付けられ、党幹部や軍幹部にたかられ、地方政府からは無理な要求を飲まされて、本当は中国事業は赤字だったのではないでしょうか。

外務省、財界、マスコミの「中国は巨大市場」との幻影に惑わされて、多くの日本企業が中国に進出しました。今、その幻想が消え去り、急速な撤退が進んでいます。