2016年3月9日水曜日

877.「家なんて200%買ってはいけない!」 上念 司

なかなか面白く読めました。著者自身もかつて一戸建てを買い、3年半で1,200万円を損した経験を持つそうです。

今後の人口減少から、一人一戸以上の住宅を相続するという将来像を描き、住宅価格が上昇することはないと予測しています。さらに金利が上昇すれば賃貸で住んだほうが、支払金額が少なくて済むとのシミュレーションを行っています。ライフステージに合わせて住み替えをした方が、快適に生活できるというわけです。

確かに説得力があると思いました。かつて不動産は値下がりすることはないとの不動産神話がありましが、全くの嘘でした。マンションの高層化などから、一時的にある地域の不動産価格が上昇することがあっても、大方の不動産が値上がりすることはほとんど無いと感じました。

あとは、不動産が賃貸用投資物件として有望かという疑問は残ります。世に不動産収入で稼いでいる人の話をよく聞きますが、不動産余りという状況では、高収益を保持し続けることも、楽ではないだろうと思いました。