2016年4月7日木曜日

900.「なぜ私は韓国に勝てたか 朴槿惠政権との500日戦争」 加藤達也

朴槿惠大統領への名誉毀損罪で起訴された産経新聞の加藤前ソウル支局長の手記です。

韓国は、近代国家を気取っていますが実際は中世国家。つくづくおかしな国だと感じます。

事件は、朝鮮日報を引用した加藤氏の日本語の記事を、非営利団体の「ニュースプロ」が勝手に韓国語に翻訳したばかりか、悪意の文章を捏造し公開しました。

この翻訳を読んだ右翼団体など3団体が朴槿惠大統領への名誉毀損で加藤氏を訴えました。

しかし、3団体とも起訴内容が似通っており、朴槿惠大統領自身が裁判を望まないとする意思を明確にしなかったことから、この悪意の翻訳に憤った朴槿惠大統領側が起こした裁判ではないかと感じます。

しかも、引用元である朝鮮日報は政府寄りの新聞社であるためか、起訴されていません。

こうして起訴すれば、加藤氏側が謝ってきて、それをまたいつものように大きく報道して、産経新聞を叩くつもりだったのでしょう。しかし、加藤氏は裁判に応じ、海外のメディアが騒ぎ出したため、引っ込みがつかなくなったいう、全くみっともない話です。

そして、有罪にすると近代国家でないことが明らかになってしまうので無罪としましたが、最後の最後に韓国外務省の「量刑参考資料」などというものをつけて、「本当は有罪だけど、韓国政府の温情で無罪にしてやる」といったようなところに落としてきました。

本当に韓国は法治国家ではなく、人治国家ですね。今回も立法とは別に、気に入らないことをマスコミが焚き付けて罪にしてしまう「国民情緒法」の犠牲になったようなものです。

外務省のホームページから「自由と民主主義、市場経済等の基本的価値を共有する」という文言が削除されたのも、もっともではないでしょうか。