2017年6月19日月曜日

1177.「ジャッジメント」 小林 由香

被害者が殺されたのと同じ方法で殺人者を殺すことができる「復讐法」が施行された未来。

被害者家族は、旧来法の判決と復讐法による復讐を選択できるようになったものの、実際に復讐を選択するかどうかを苦悩することになります。

その復讐を見届ける応報監察官の鳥谷文乃は、多くの復讐に立ち会ううちに自らもその苦悩に取り込まれ精神のバランスを崩していきます。

被害者家族だったら犯人に復讐してやりたいという心情が起こるものと思いますが、本作は実際に復讐が合法化されたとき、どういった問題が起こるのかのシュミレーションを見せてくれます。非常に考えることが多い作品です。