2017年8月7日月曜日

1205.「宿命と真実の炎」 貫井 徳郎

第23回(2010年) 山本周五郎賞受賞「後悔と真実の色」の続編です。

「後悔と真実の色」を読んだのですが、もう7年も前なので内容は忘れてしまいました。ただ、内容を忘れていても、本作は充分に楽しめます。

最初から犯人は分かっているのに、最後まで犯人を特定できないという構成になっています。素晴らしい筆力です。

様々な人物がそれぞれの人生を背負っていることを完結な文章で伝えています。次々起こる出来事をどんどん差し込みながらも話を混乱させることなく転換させることでスピード感を生み出しています。

最後まで予想を裏切る展開で一息に読み切りました。