2017年11月20日月曜日

1139.「百瀬、こっちを向いて。 」 中田 永一

映画の原作になった短編小説です。

「百瀬、こっちを向いて。」は、70ページの短い話。よく映画にできたと感心しました。

短編小説ですが、エピソードが簡潔に過不足なく書かれており、話に充分な厚みがあります。

映画独自の百瀬が貧困な設定がないので、女子高校生らしい素直さがよく出ています。

小説の中心は相沢で、百瀬、宮﨑、徹子により相沢の成長が浮き彫りになっています。

ラストの「百瀬、こっちを向いて。」のセリフと、百瀬の反応が可愛らしく爽やかな読後感があります。