2017年12月7日木曜日

1150.「半百の白刃(上) 虎徹と鬼姫」長辻 象平

近藤勇の「今宵の虎徹は血に餓えている」というセリフで有名な名刀「虎徹」

その「虎徹」の刀工である長曽禰興里(ながそねおきさと)の半生を綴った歴史小説です。

興里は元々甲冑師でしたが、甲試しの結果、相手の刀工が自害してしまいます。責任を感じた興里は甲冑師を辞め、50歳にして江戸へ上り、自己流で刀鍛冶を始めます。

興里の刀は丈夫でよく切れるのですが、実用性に特化した無骨な刀身ゆえに全く売れません。
しかし、旗本の娘の邦香が興里の刀の真価を見抜いたことがら興里の運命が変わり始めます。

50歳から新しいことを始めても一流になることができるという希望を与えてくれるお話です。