2018年4月13日金曜日

1207.「習近平の終身独裁で始まる中国の大暗黒時代」 石 平

中国の総書記の任期は、最長2期10年でした。そして、2期目の党大会で次期総書記候補が中央政治局常務委員会入することが通例となっていました。

しかし、2017年10月に開かれた習近平の2期目の党大会には、50歳代の委員が一人もおらず、皆60歳代でした。

そこで著者は、習近平は2022年の党大会でも引退せず、そのまま総書記の座に居座り続けるだろうと予想していました。

その予想は的中し、習近平は総書記は2期までという規定を廃止してしまいました。こうして習近平の終身総書記、つまり皇帝就任が確定しました。

毛沢東は共産党を創り上げ、鄧小平は中国を経済大国に押し上げました。
習近平には就任後5年間で実績が全くありません。しかし、自分をこの二人に匹敵する地位につけてしまいました。

国家統一は完了し、名目上、世界第2位の経済大国となった今、これに並ぶには、「祖国統一」しかありません。

つまり、台湾併合、南シナ海制圧、尖閣諸島占領です。
今後、ますます中国の軍事大国可と侵略がすすむことと思われます。

習近平による近未来の中華帝国の覇権構想が描かれています。経済が落ち込む中、周辺国への侵略が唯一の皇帝たる証明となりそうです。