2018年5月8日火曜日

1221.「アキラとあきら」 池井戸潤

この本を手にした時、とても驚きました。分厚すぎる・・・ 文庫本なのに705ページもあります。読み終わるのに、何日かかることか、5日か一週間か。

ところが、結局たった2日で読み終えてしまいました。何の苦痛もなく。

まず、文章が読みやすいです。そして、それ以上に内容が面白く、どんどん引き込まれていきます。

主人公は、山崎瑛と階堂彬。

瑛は、父親が工場を経営していたものの、倒産してしまい夜逃げし、貧乏という辛酸を舐めます。
彬は、家が大手企業を経営していたものの、父親と叔父たちの確執から、肉親の骨肉の争いを目の当たりにします。

全く異なる境遇で育ちながら、自らの原体験に抗い、それを克服していく姿が描かれています。

経営、融資、人間の妬みなどを体験できる素晴らしい小説です。