2018年7月27日金曜日

1255.「犠牲者120万人 祖国を中国に奪われたチベット人が語る 侵略に気づいていない日本人」 ペマ・ギャルポ

著者はチベットで生まれ育ちましたが中国軍の侵略により12歳の時、日本に亡命しました。その著者から見た日本論です。

中国は最初はいい顔をしていても、信頼したとたんに侵略します。そして、中国が常任理事国である国連はこれに対応できません。そうすると、軍備を持って自国を守ることが必須となります。

しかし、日本は憲法9条により軍隊保有を制限されており国防は不十分です。そこで憲法改正が必要となりますが、日本国内にはこれに反対する勢力があります。その理由は日本が軍隊を持つと徴兵して他国を侵略戦争を起こすというもの。

そういう人達は、「現代では他国を侵略する国などはなく紛争は話し合えば解決する。戦争で相手を殺す位なら、白旗を上げて自分が殺されたほうがいい。」といいます。

しかし、本当にそうなのでしょうか。中国は、軍隊を持たないチベット、ウイグル、モンゴルを侵略し、ロシアもクリミア半島を侵略しました。自分が殺された方がいいといいますが、その時には自分の家族も殺されています。

本書は、チベットがどのように侵略されたのか、侵略されるとどうなるのか、侵略されないためにはどうすべきかという問題にしっかりと向き合わせてくれます。