2019年2月12日火曜日

1334.「未来年表 人口減少危機論のウソ」 高橋 洋一

日本の人口減少による経済破綻論が嘘であることを数字で立証している本です。

人口減少についてよく目にする機器は、「市場が縮小するから企業業績が悪化する」「現役世代の高齢者を支える負担が増大する」といったものです。

市場縮小といっても、企業のシェアを市場の数パーセントに過ぎないため大した影響はありません。本当は企業が市場に適応できないことをわかりやすい人口減少のせいにしているに過ぎません。

現役世代の負担増というと、一人の高齢者を支える人数が減るので一人あたりの負担が増えるというものですが、単に給与が上がれば済むことですし、上がらないとすれば年金の額が少し減るというものです。

本当の危機は人口減少ではなくデフレなのですが、自治体合併によるポスト減を恐れる地方公務員と、危機感を煽ることで消費税率を上げたい財務省が人口減少危機論を広めているようです。