2013年10月3日木曜日

140.「工学部ヒラノ教授のアメリカ武者修行」今野 浩

「ワタシをあげるから単位をちょうだい」と迫る女子学生、
パーティーは昇進のチャンスを手に入れる場所であり他人の妻を盗む場所、
教授の昇進も情実人事といった、殆ど知られていないアメリカの大学の実情が
面白おかしく描かれています。

アメリカのB級大学はB級の人達の集まりだから、
そこで暮らしても得るものはあまりないという、
ビジネススクールの実態から、何でもかんでもMBAを追い求める無益さ
が分かりました。

最近、サンデル教授の白熱授業がとても注目されていますが、
著者によれば、その講座は30年前からあったとのこと。
急に注目されたのは、ハーバードMBAの卒業生の多くが
ウォール・ストリートで"Greed is good"(強欲は善)と荒らしまくった結果、
リーマン・ショックを引き起こしたので、
「ハーバードは、"正義"を重視しています」とのアピールが当たったらしいです。

アメリカではMBAを取らないと高収入の仕事に就けないそうですが、
そのコンサル手法は、ケースの切り貼りらしいので、
成果には疑問が生じました。