2013年12月31日火曜日

210..「震災ゴジラ! 戦後は破局へと回帰する」 佐藤健志

評論文を読み慣れていないので、読み終えるまで苦労しました。

他の評論家の論説取り上げて批判する記載が多いですが、引用された評論家の元原稿を読んでいないので、同意も反論もできませんでした。評論家同士の論評会は、議論の世界が狭い気がしました。

論説テーマは、
「破局→変節→復興→破局(自滅願望)」
でしょうか。
それを、ゴジラ、バトルロワイヤル、アキラといった映画や小説を用いて解説していきます。

その解説に正直な所、あまり同意できませんでした。映画や本は、それぞれの作者の虚構の話です。それぞれの作者が表現したことがあるでしょうが、本書の解説は勝手な意味付けとしか思えませんでした。作品から観者が様々な感想を持てばよいのであって、自分勝手に意味付けして書籍化することの意味がわかりませんでした。

知らなかった映画や小説もあり、興味は惹かれました。読みづらい本を投げ出さずに最後まで読んだという点で自分の思考の苦手な部分を鍛えたという意味はありました。