中でも、未だに著者がマッキンゼーにいた時代の功績を引き合いに出すのはどうかと思います。
全体として、著者が経営するBBT大学の広告本という印象を受けました。
その主張は以下の通りです。
- 日本政府が外貨を導入せず、増税し、派遣法を改正して人件費を下げないため、企業が工場を外国に移転し、日本の雇用が失われた。
- 日本は人口が減少するから外国人頭脳労働を受け入れるべき
- 欧州はアジアに投資し、儲けている。
- 日本人は英語を身につけて外国へ出て行くべきだ。
1と2は矛盾していると思います。雇用が少なくなっても人口が減少すれば日本人だけで十分雇用がまかなえるようになります。
2は、外国人の頭脳労働者だけを受けいることができるのでしょうか。受け入れのパイが大きいのは、単純労働ではないでしょうか。
また、外国人労働者を受け入れた場合に想定される、文化や宗教を要因とする紛争にどう対応するのでしょうか。
また、外国人労働者を受け入れた場合に想定される、文化や宗教を要因とする紛争にどう対応するのでしょうか。
3は確かに金融で儲けていますがそれは一部の人間だけです。産業が空洞化してしまい、失業率が高止まりして、社会不安を引き起こしているのではないでしょうか。
外国に進出できる企業は大手を中心としたほんの僅かな企業で、さらに現地人を管理する仕事はその企業のなかでもそう多くないはずです。そうすると、英語を学んで外国で働く場合、多くは英語を使う人種に雇われる立場になり、かえって低賃金に喘ぐのではないでしょうか。
189ページで、「国際特許を取得した」と書かれていますが、国際特許出願を行い各国の特許はとれますが、世界共通の特許はまだありません。単に出願しただけだと思います。もしかしたら、国際調査報告の内容が良かったのかもしれませんが、それは特許ではありません。自信満々に自慢されていたので、「あれっ」と思いました。