2014年5月19日月曜日

351.「警備員の山田さんが4年で1億8000万円の資産を築いたヒミツ」 山田 勤

ヒミツの内容は、奥さんの交通事故で得た保険金を頭金に不動産会社が薦めた木造アパートを2棟、それらを担保にして購入したというだけです。

警備員の仕事と1億8000万円の資産は、全く関連がありません。

この本に載せられて不動産投資をしたら、かなり痛い目にあうと思います。
なぜなら、書かれている内容は、投資用不動産の営業マンのセールストークばかりで、それらも本人は検証していないからです。

著者が主張する秘訣は、よい不動産会社を見つけることと、管理会社に注文を付けること、そして家賃を相場より安くすることです。しかし、これらは、自分のコントロールできる範囲が狭いと思います。

本書によれは、月100万円近くの収入があり、ローン返済が70万円位なので、自由に使えるお金が沢山あるとのこと。
しかし、収入から、管理費や税金、税理士費用等を引くと、殆ど利益がないのではないでしょうか。好きな時に銀座で天ぷらを食べれると言いますが、せいぜい1~2万円なので、あまり不動産投資と関係ありません。

それよりも、今後、空室、家賃値下げ、管理費アップ、固定資産税アップ、修繕費用などの発生の可能性を考えると、これらのうちいくつかが起きただけで、破綻してしまうように思われます。

まだ、不動産を持って4年。今後も継続して利益を上げていけるか不明です。
それを成功者のように祭り上げて、出版してしまうことの功罪を心配します。