2014年5月28日水曜日

360.「普通の女性会計士のありえない日常」 高柳 融香

タイトルの「ありえない」は大げさですが、日常がよく描かれています。

過酷な業務や厳しい人間関係が描かれています。それは会計士特有の問題というよりは、会社員として組織で働くことの問題と思いました。

会計士という仕事は、以前から「高収入の会社員」というイメージがあります。それは、監査という業務は、監査法人しかできないので、そこに雇用される他なく、実態は、会社員だからです。

会計業界の昨今の人材過剰やリストラといった問題は、2007年・2008年の大量合格(4,041人、3,625人)にあると非難しています。2004年・2005年の合格者(1,378人、1,308人)に比べ、3倍と大幅に増加しているからです。

会計士は士業にかかわらず、実態は完全な会社員であり、個人のスキルを上げるだけでも評価は上がらず、監査業務での独立が困難であるため、気の毒な気がしました。