2014年8月4日月曜日

428.「マスコミが絶対に伝えない 「原発ゼロ」の真実」 三橋 貴明

福島原発事故の後、原子力発電に対して否定的になりました。
「そもそも人命が第一だし、原子力発電が安いといっても、事故の賠償金を払っては火力発電と変わらない。そして、原子力発電所をすべて止めても、火力発電で実際、日本の電力需要は賄えているではないか。」と、思っていました。

しかし、248.「文系のためのエネルギー入門」 リチャード・A・ムラーを読んでその考えが変わりました。現状では原子力がエネルギー効率が飛び抜けていいという現実があります。

そして、本書で経済的にも安全保障上でも、現時点で原子力発電に代替できるエネルギーが見当たりません。
1kwhあたりの発電コストは、原子力が8.9円(福島原発の賠償金込み)に対して、石油火力発電が35.5円と約4倍です。

そして、石油輸入に伴い、原油価格高騰、貿易赤字拡大、エネルギー供給の不安定化、中東紛争への介入、協同的自衛権の容認という問題を引き起こしています。

大東亜戦争の原因の1つに、エネルギー共有問題がありました。国家的危機を防ぐためにも、原子力発電を注意深く利用し、早期に代替エネルギーを開発することが必要だと思いました。