2014年8月9日土曜日

433.「日本人のための「集団的自衛権」入門」 石破 茂

第一章の入門編は、割りと中立的立場で集団的自衛権を説明しているように思いました。

第二章の対話篇は、偏った意見に思います。
集団的自衛権の要否について、個別的自衛権に属するような問題点で集団的自衛権の必要性を説いたり、友達が目の前てヤクザに殴られているのに助けないのかという、似ているようで異なる事例に落としこんだりして、ミスリードを招いているように思いました。

私の感想では、現状でも、日本は国際法上の権利として、個別的自衛権も集団自衛権を保有していると理解しました。

しかし、憲法9条1項の「国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。」から、個別的自衛権は行使できるが、集団的自衛権は行使できないと理解しました。

なぜなら、自国が攻撃された場合は、「国際紛争」を超えた国家存亡の危機であり、同盟国が攻撃された場合は、「国際紛争」の一つと考えたからです。