2014年10月29日水曜日

511.「世界を戦争に導くグローバリズム」 中野 剛志

国家の政策には、理想主義と現実主義があり、政権はどちらかに振れるようです。

ブッシュ政権は、理想主義であったようです。正義の御旗のもと「テロとの戦い」に邁進し、サダム・フセインの独裁政権を壊滅させましたが、それが更なる混迷を産んでしまいました。

理想主義の政策を採っていた場合、不幸な結果を巻き起こすことが多いように感じました。

安倍政権は理想主義を採り、オバマ政権は現実主義を採っているようです。
これが両国間の軋轢を生んでいます。
日本はTPPにより安全保障が強化される(理想)と思い込んでいますが、アメリカはTPPに自国の雇用創造(現実)しか求めていません。
そのため、TPP交渉は難航しており、例え締結されたとしても日本には殆どメリットがありません。

そして、周囲に侵略国がなかったアメリカは、グローバル化というDNAを保有しています。他国を実質的に侵略することになるグローバル化は、他国の民主主義を阻害する結果を引き起こします。経済力を持った中国も非常にアメリカナイズされたグローバリズム国家です。中国の東アジアにおける侵略行動に留意しなければならないと思いました。