ある年のアメリカ。異常寒波により、レモンが不作となります。
子供達のレモネード店でも原料が値上がりしたため、レモネードを値上げします。
するとレモネードを買うために、他のビジネスも値上げをし、インフレになります。
そして、インフレを止めるために価格凍結、賃金凍結、レイオフ、倒産を引き起こします。
仕事を失った人は、安い労働力として市場に流れ、物価が下がり始めて大不況となります。
つまり、本書の定義で大不況はデフレを意味しています。
ということは、20年以上もデフレの日本は、ずっと大不況だということになります。
この大不況に対する景気刺激策として、失業保険で需要喚起し、新しい事業を起こして雇用の場を作り、その事業に資金を貸し付けることが挙げられています。
アベノミクスでいう、第一の矢(金融緩和)と第三の矢(規制緩和)ですね。この話では、これで景気が回復しますが、実際にはこれで景気回復するとは思えません。そうすると、アベノミクスでも第二の矢がないと、デフレ脱却は難しいでしょう。
こんなに単純な循環はおこりませんが、子供に景気変動という概念を伝えるにはよい本ですね。