本書も例に漏れず、「ブランド戦略」の意味が明確に理解できませんでした。
仮にブランドの価値を上げるような計略という意味であれば、この本の内容を正確に表していません。本書は実用書というより学術書です。10人の著者による論文集と考えたほうがよいと思います。そして、一冊を貫く一つの主張はなく、各自の興味にそったバラバラの論説です。
さらに、私に合わないのが、カタカナ英語が多いこと。「ミーニング(意味)」のように記載しますが、それだったら、単に「意味」でよいのではないでしょうか。カタカナ英語を使うことで、自分が英語に堪能なことや、普通の内容を箔付けしようとしているように感じます。
著者達も実際に、実務に携わる方が少なく、学者さんが多いです。ということは、実際にブランドの価値を上げた経験があるわけではなく、誰かがやった手法を分析したり、たまにアドバイスしてそれがうまくいったり、いかなかったりということではないでしょうか・・・
ブランドというものに初めて触れる大学生などには、よい教材だと思いました。